まいど!けいしゅけ(@keisyukeblog)です☆
突然ですが,「DAPTスコア」って知ってますか?
ちょっとアンタっ!今更なに言うてんのよッ (# ゚Д゚)ノ ゴルァァァ
…そんな声が聞こえてきそうですが,耳を前に折りたたんで「ギョーザぁ」言うて聞こえないことにします( *´艸`)テヘペロ
[/ふきだし]
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突然ですが,「DAPTスコア」って知ってますか?
ちょっとアンタっ!今更なに言うてんのよッ (# ゚Д゚)ノ ゴルァァァ
…そんな声が聞こえてきそうですが,耳を前に折りたたんで「ギョーザぁ」言うて聞こえないことにします( *´艸`)テヘペロ
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よっしゃ!ほんじゃ一緒に勉強しようか,タコちゅけ!!
タイミングよくタコちゅけが知らないので,一緒に勉強することがここに決定しました。よかったらお付き合いくださいませんか?
ほんじゃ,以下のタイムラインで論文を読んでいきますね~。もしツッコミどころがあったらコメント欄に書き込みをお願いいたします~♪
※そもそもDAPTって何ですか?と言う方は,DAPT療法( dual antiplatelet therapy )ってどんな薬物療法?を見てみてや☆
そうなると,ひとまず論文探しになるわけです。
DAPTスコアとは何ですのん?どの論文を読んだらわかりますか?
DAPTスコアは,DAPT実施期間決定ツールのことです。以下が論文です。
JAMA. 2016 Apr 26;315(16):1735-49. doi: 10.1001/jama.2016.3775.
Development and Validation of a Prediction Rule for Benefit and Harm of Dual Antiplatelet Therapy Beyond 1 Year After Percutaneous Coronary Intervention.
Yeh RW1, Secemsky EA2, Kereiakes DJ3, Normand SL4, Gershlick AH5, Cohen DJ6, Spertus JA7, Steg PG8, Cutlip DE9, Rinaldi MJ10, Camenzind E11, Wijns W12, Apruzzese PK13, Song Y13, Massaro JM14, Mauri L15; DAPT Study Investigators.
PMID: 27022822 PMCID: PMC5408574 DOI: 10.1001/jama.2016.3775
サラッと答えを得たところで,次なるステップへ行きましょう! ~そして伝説へ~
論文のアブストラクトに見事に全部書かれているのでここも瞬間的に終了できそうです(●´ω`●)ラッキィ
アブストラクトに愛があったので,瞬間的に完成しました。
詳しくはMethodsに書いてますね。
patients after PCI with either drug-eluting stents (DES) or bare metal stents (BMS), and treated them with open-label thienopyridine plus aspirin for 12 months; at 12 months, eligible patients who were free from major bleeding and ischemic events and compliant with therapy remained on aspirin and were randomized to continued thienopyridine vs. placebo for 18 months.
ふむふむ,DESかBMS(👈これらはステントの種類)を使ってPCI実施後,オープンラベルで12カ月間チエノピリジン系+アスピリンで治療。適格患者となったのは,12カ月時点で重大な出血や虚血性イベントがなく,治療に準拠した人たち。適格患者にはアスピリンを残して,その後18カ月間チエノピリジン系投与群とプラセボ群にランダム化して試験をしたって感じみたいですね。
GUSTOってなに??
【GUSTO出血基準(Global Utilization of Streptokinase and t-PA for Occluded Coronary Arteries Trial】
●重度の出血または生命を脅かす出血
出血合併症が頭蓋内に発生した場合,または治療を要する著明な血行動態の悪化に至った場合。●中等度の出血
輸血が必要な場合。●小出血
輸血不要の場合,あるいは血行動態の悪化に至らない場合。[文献]
An international randomized trial comparing four thrombolytic strategies for acute myocardial infarction. The GUSTO investigators. N Engl J Med 1993; 329: 673-82. Pubmed
A comparison of the clinical impact of bleeding measured by two different classifications among patients with acute coronary syndromes. J Am Coll Cardiol 2006; 47: 809-16. Pubmed
抗血栓療法トライアルデータベースより引用 URL: http://att.ebm-library.jp/content/term.html#GUSTO
Among DAPT Study patients (derivation cohort; mean age, 61.3 years; women, 25.1%), ischemia occurred in 348 patients (3.0%) and bleeding in 215 (1.8%).
Derivation cohort models predicting ischemia and bleeding had c statistics of 0.70 and 0.68, respectively.
The prediction rule assigned 1 point each for myocardial infarction at presentation, prior myocardial infarction or PCI, diabetes, stent diameter less than 3 mm, smoking, and paclitaxel-eluting stent; 2 points each for history of congestive heart failure/low ejection fraction and vein graft intervention; -1 point for age 65 to younger than 75 years;and -2 points for age 75 years or older.
Among the high score group (score ≥2, n = 5917), continued thienopyridine vs placebo was associated with reduced ischemic events (2.7% vs 5.7%; risk difference [RD], -3.0% [95% CI, -4.1% to -2.0%], P < .001) compared with the low score group (score <2, n = 5731; 1.7% vs 2.3%; RD, -0.7% [95% CI, -1.4% to 0.09%], P = .07; interaction P < .001).
Conversely, continued thienopyridine was associated with smaller increases in bleeding among the high score group (1.8% vs 1.4%; RD, 0.4% [95% CI, -0.3% to 1.0%], P = .26) compared with the low score group (3.0% vs 1.4%; RD, 1.5% [95% CI, 0.8% to 2.3%], P < .001; interaction P = .02).
Among PROTECT patients (validation cohort; mean age, 62 years; women, 23.7%), ischemia occurred in 79 patients (1.0%) and bleeding in 37 (0.5%), with a c statistic of 0.64 for ischemia and 0.64 for bleeding.
In this cohort, the high-score patients (n = 2848) had increased ischemic events compared with the low-score patients and no significant difference in bleeding.
(強調は筆者による)
引用した論文の結果部分にDAPTスコアの点数の割り振りが書いているので,まとめよかぁ~。
まず,このように点数が割り当てられるというルールになっていることを踏まえておきましょう!
高スコア群(DAPTスコア≧2,n = 5917)の中で,チエノピリジンの継続 対 プラセボで,虚血性事象の有意差をもって減少と関連していた。 (2.7% vs 5.7%; risk difference [RD], -3.0% [95% CI, -4.1% to -2.0%], P < .001, NNT=34)。
低スコア群(DAPTスコア <2, n = 5731)は有意差なし。( 1.7% vs 2.3%; RD, -0.7% [95% CI, -1.4% to 0.09%], P = .07; interaction P < .001)
低スコア群で有意差は出ていないけれど, [95% CI, -1.4% to 0.09%], P = .07 って結果を見ると,リスク低下傾向は読み取れる。
やから,低スコア群やからDapt早期切り上げOK!ってカンタンには判断しにくい感じやね。検出力があったらまぁ,有意差出る気がするでこれは。
逆に,チエノピリジン継続群は,低スコア群(DAPTスコア <2, n = 5731)で出血が僅かにプラセボ群に比べて増加する傾向が伺えた。(3.0% vs 1.4%; RD, 1.5% [95% CI, 0.8% to 2.3%], P < .001; interaction P = .02, NNH=66)
高スコア群(DAPTスコア≧2,n = 5917)では,有意差なしの結果(1.8% vs 1.4%; RD, 0.4% [95% CI, -0.3% to 1.0%], P = .26)
出血についても,高スコア群で有意差は出ていないけれど,[95% CI, -0.3% to 1.0%]], P = .26って結果を見ると,出血リスクがないとは断じにくい印象やね。検出力が高かったら有意差出たんじゃないの?って思えたりするわ。
PROTECT試験の被験者(有効性コホート,平均年齢62歳,女性23.7%)では,虚血症は79例(1.0%),出血例は37例(0.5%)で,虚血で0.64,出血で0.64のc統計値を示した。このコホートでは,高スコアの患者(n = 2848)は低スコアの患者と比較して虚血性事象を増加させ,出血の有意差はなかった。
本試験の結果をザックリ言えば,DAPT-Score高スコア群ではDAPT継続によって虚血イベントは抑制でき,低スコア群でも抑制はできそうやな。ほんで,DAPT-Score低スコア群ではどうやらDAPT継続でわずかやけど出血イベントが増加し,高スコア群でもリスク増加ありっぽいねんなぁ。ふぅぅぅ~ん。
って感じでした。
論文をざっくりと読んでみて思うのが,「DAPTスコアの有用性があんまりわかんない。」ということでした。
GUSTO基準での出血で,中等度~って輸血を必要とするくらいの出血を指すんですよねぇ。結構なハードエンドポイントやん・・・。と思うわけです。確かに虚血リスクを抑制できるのはDAPTスコアの高得点群に偏っているのはわかるんです。なるほど,ほんじゃDAPT継続や!!みたいに思えたりもします。しかし,輸血を必要とするような出血リスクをDAPTスコアの低スコア群が有意差もって上がってるのを見ると,お?DAPT継続ってリスクか??
ん??
どっちがいいのかしらん??
みたいになるわけです。そもそも,ステント自体がどんどん進化しているみたいやし・・・。そう思っていると,DAPTに関しては,薬剤師としてどういう風にアセスメントして,介入することができるのか?が難しい領域だなぁと改めて感じた次第です。
最後まで読んでくださってホンマおおきに☆けいしゅけ(@keisyukeblog)でした。あ,よかったらTwitterのフォローしたってな🎵
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