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経鼻呼出法って何ですか?吸入ステロイドを「鼻から出す」という用法の処方がやってきた

経鼻呼出法って何ですか?吸入ステロイドを「鼻から出す」という用法の処方が来たので学んだことをフィードバックします!Airway Medicineと言うらしいのだが・・・。

今回は、けいしゅけの勉強不足話をします。経鼻呼出法を知っている方にとっては、

そんなんも知らんかったん?ダサッ!

となるかもしれへんけれど、ええねん。知らんかったことが今回の事で勉強になったから。好きなように思ってもらって結構。僕はこの恥ずかしい思いをしたけれど、新しいことを知ることができた感動を伝えたいのだ。そして同時にこの経鼻呼出法についての論文などがないか?も調べてみたわけです。

経鼻呼出法を知るきっかけの処方

先日ある患者さんにオルベスコ200μgインヘラー56吸入が処方されてましてん。一緒に出ていたのはモンテルカスト錠やカルボシステイン錠。

「こりゃ喘息やわ」と思った。

けど、監査をしていると気になる点があったんです。

  1. 診療科が「耳鼻咽喉科」・・・喘息と推測しているにもかかわらず、診療科が「呼吸器内科」ではない。
  2. 現病歴として喘息があり、何かしらの合併症で「耳鼻咽喉科」を受診したのだろうか?
  3. オルベスコの用法に「呼出すること」の指示・・・意味が分からない。何を呼び出すんですか???

どうにもワケワカラナイ処方やなぁと思った。面処方の為、処方医のクセも掴めない。

「これはもう、患者さんにちょっくらインタビューしてみようっ!!聞いても意味不明なら疑義照会や!」

そう腹をくくって、

オルベスコの用法に「呼出すること」って書いてるんですけど、医師には何を出すように言われてるんでしょうか?

とそこそこ直球で聞いてみた。

吸入は鼻から出すように言われてん。ちなみに俺は喘息なんかとちゃうで。

そうですか。ああ、そうですか。

・・・ナンノコッチャ!?

ここから経鼻呼出法を知ることになるのでした。

このオッチャンが言うてることは間違いか?いや、そうではなかろう。

心の中がてんやわんやになっている。

  1. ステロイド吸入薬を使うのは初めて。
  2. 喘息じゃない。
  3. 鼻から吸入したステロイド薬を吐き出すようにドクターからは指導されている。
  4. 「呼出する」=「吸って鼻から出すことである」ということはわかった。

今の僕にとっては意味が分からない。

「恥ずかしい話ですが、こういった使い方を初めて知ったものですから、少しお調べする時間を頂戴してもよろしいですか?」

そう言っておっちゃんに了解を得て、無念の調剤室への帰還を果たす。

仲間たちと本、ネット検索、添付文書の再確認 etc… 総力を尽くして、この「ほっしゃん。が鼻からうどんを出す」ように「ステロイド吸入薬を鼻から出す」という奇天烈としか思えない用法を調べるのだった。

Airway Medicine 研究会に行きつく

結果的に行きついたのは、フェイスブックの 「 Airway Medicine 研究会

このフェイスブックページで見ることができる動画では、特殊な撮影方法で吸入した「薬剤が鼻から出るのが白く映るようにしたもの」が見ることができた。

たしかにオルベスコを吸入し、鼻からスファァ~っと呼出できているのだ。

他にもシムビコートで同じように口から普通に吸入し、鼻から息を吐くことで薬が鼻から呼出される動画がアップされている。

なるほど。これか。

経鼻呼出法は好酸球性副鼻腔炎の治療に良好な結果を出している

この他にも、日経メディカルの2016/4/21の記事、

【トレンド◎注目される好酸球性副鼻腔炎】喘息管理で困ったら吸入ステロイドは鼻から呼出

という記事にも同様にオルベスコなど吸入ステロイドの経鼻呼出法について書かれていた。

少し時間をいただいてしまったものの、患者さんにはしっかりと知りたてホヤホヤの経鼻呼出法を指導することができた。

投薬後、経鼻呼出法について知るために鼻の構造も勉強しようと日経メディカルを読み漁る

出てきてくれたのが、2017/2/13の記事

吸入ステロイドの鼻腔呼出は花粉症にも効果

だった。

鼻腔の構造-ステロイド経鼻呼出法

鼻腔の構造-ステロイド経鼻呼出法

鼻の構造はこのようになっている。また、記事にはこのように書かれている。

 ICSは吸入すると肺に沈着しますが、呼気中に残るICSは鼻腔側へ呼出することで鼻粘膜に作用すると考えられます(図参照)。

ICSと同じ成分が含まれている点鼻薬が市販されていることを考えると、ICSを鼻腔へ呼出することはアレルギー性鼻炎にも効果が期待できると言えるでしょう。

ICS吸入後の鼻腔への呼出が効果的な理由として

1)鼻腔後方から流入する霧状のICSは鼻腔全体から副鼻腔に至るまで拡散する。一方、鼻腔前方から薬剤を噴霧する点鼻ステロイド薬は、主に下鼻甲介に付着し、上部や副鼻腔にまで拡散されにくい。
2)副鼻腔の開口部は鼻腔後方に向けて開いており、解剖学的に鼻腔後方から流入する霧状のICSは副鼻腔まで拡散しやすい。

などのメカニズムが考えられます。

ICS吸入後に鼻腔へ呼気を出すことで、好酸球性副鼻腔炎にも効果あったとの報告が、近年されています。

出典:日経メディカル 2017/2/17 吸入ステロイドの鼻腔呼出は花粉症にも効果

*ICSというのは吸入ステロイドの事を指している。図参照の図は引用文の上に掲載した鼻の構造の画像の事を指している

 

点鼻薬よりも吸入ステロイドの方が効くという発想が今までなかったのでメチャ勉強になった気になる。

今回の記事はエライざっくりしたものになってしまっている。

というのも、まだ、知りたてホヤホヤすぎるからや。あんまり指導経験もないし、自分でもまだ試せてない。

吸入方法のコツなんかも書きたいんやけど、全然わからへんので知ったかぶりたくない。なので詳しく書けないのが悔しい。

ただし、ひとまずわかっている経鼻呼出法について書くと、

  1. 吸入ステロイドを口からいつもどおり吸入する
  2. 成分は気管支や肺に吸着されるものの、吸着しきれないものが吸気中に残存する。
  3. その残存した薬剤を鼻から呼気することによって、副鼻腔を含めて鼻腔内をステロイドがまんべんなく行き渡る
  4. 結果として、好酸球性副鼻腔炎やアレルギー症状に対して効果が出る

とまぁ、こういうことのようだ。

経鼻呼出法に関する論文を検索してみる

喘息合併好酸球性副鼻腔炎に対するAirway Medicineの実践から、論文を追っていこうと試みた。

Int J Clin Pharmacol Ther. 2014 Oct;52(10):914-9. doi: 10.5414/CP202100.

A novel therapeutic use of HFA-BDP metereddose inhaler for asthmatic patients with rhinosinusitis: Case series.

Kobayashi Y, Asako M, Kanda A, Tomoda K, Yasuba H.

PMID: 25074867 DOI: 10.5414/CP202100

当然ながらAirway Medicine研究会のメンバーの名前が出てくる。

この論文はアブストラクトしか読んでませんが、方法としては嗅覚障害および軽度の末梢血好酸球増加症を特徴とするエトモイド優勢の副鼻腔炎を有する5人の軽度から中等度の喘息患者に、吸入ステロイドを経口吸入してから鼻から吐き出す単剤治療を受けてます。結果としては、全ての症例でニオイの感覚が戻り、副鼻腔炎が改善されたとあります。

ちょっと症例数が少なすぎるので、これをもって経鼻呼出法がすんごいイイ!とは言えそうにないですね。継続して使った場合に鼻の中に残ったステロイドによって感染症リスクがどうなるのか?といった評価もなさそうです。そうは言っても、少なくとも他の治療法をもってしてもどうにもならない好酸球性副鼻腔炎の患者さんに対してこういった治療法があるということは知ることができました。

けいしゅけ

特に大きな臨床試験が実施されているわけではないようやね。

論文をPubMedやGoogle検索で探してもヒットなし。

ひとまずAirway Medicine研究会がシンポジウムで発表した内容から見てみると、どうやら好酸球性副鼻腔炎に有効っぽいという仮説生成的な結果は得られているようだという事はわかりました。

確立された治療法ではないようですが、なかなか興味深いものではあるかなぁという印象です。

今回は走り書きの記事になってしまったけれど、皆さん、経鼻呼出法って知ってました?

もし何かしら、けいしゅけよ!まだまだ甘いで!経鼻呼出法はこんなところにも使えるんじゃ~! とか

けいしゅけや、経鼻呼出法はこうやって指導すべしっ!! とか

何かしら追加情報があれば教えてください!

けいしゅけ

今回の記事はいかがでしたか?
アナタのお役に立てていれば幸いです!
もし良ければコメント欄から記事を読んだ感想や、ご意見、ご質問など寄せて下さい☆待ってます!!

2 Comments

shihoyamaura

めちゃめちゃ勉強になりました! 喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー持ちですが、鼻炎がひどくて医者に行き、「夜苦しいです。喘息はコントロールできてます」って言ってるのに、薬を変えてくれず未だ喘息の吸引薬が出てる・・・まあ予防のためだろうが、それより鼻が苦しいんだってば(怒)と思っていたので、この方法、試してみます!

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慶史 (@keiryuu_iwana)

お疲れ様です。パブってみたのとググってみたのですが副鼻腔炎への吸入ステロイドの効果を検証した論文がうまく見つかりませんでした。やはり点鼻ステロイドが多かったです。また、少し気になったのは数年前まで吸入補助器具がありましたが器具内に付着して用量減弱があったため一部廃止になりました。口腔、上下気道を通った後どれ程の量が残るのか疑問が残るところではあります。日経メディカルは少し怪しい記事もありましたので気になりました。すみません。

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