坐薬についての3大質問:使い方,保存の方法,入れた後に出てしまった場合の対処法は?に答えたる!!
まいど!けいしゅけ(@keisyukeblog)です☆
坐薬でよくある3つの質問
- 使い方(1回3/4個使用ってどうするの?)
- 保存方法(冷蔵庫に入れなくていいの?)
- 入れた坐薬が出てきた時はどうしたらいいの?
坐薬なのか座薬なのか??
実はですね,どっちでもええねん(笑)
「座」は教育漢字に入っているけど,「坐」は入ってない。
そんだけ。
ただし,お薬の説明書などに書かれている表記は「坐」を使っているねんよ
なのでこのブログでは坐薬と表記するで~
目次
質問① 坐薬の使い方について教えてください
まずは,坐薬の使い方から説明していきます。
お薬をもらい,説明を受けたものの,いざ使う時になると「わからへん…。」
そうなった場合のために,使用方法を説明しまっせ~☆
坐薬はとんがってる方をおしりに入れる!
最初は入れる方向の話。とんがってる方が入れる方ですわ。
はじめの一歩って話やろうけども,大事な事なのであえて説明しています。
坐薬はとんがっている方をおしりに入れます。
この方向で使いましょぃ!
1回3/4個入れるって書いてます…坐薬をどうしたらええのん?

坐薬の入れる方向と切り方 by けいしゅけのブログ薬局情報館
分かり易く画像で説明します。坐薬のお尻に入れない方をカッターや包丁で切ります。
『1回3/4個使用する』と書いてあるならば,1/4くらい(目分量でOK)を切ってください。
*切った方は勿体ないかも知れへんけどもポイしちゃってください。
ここまでが,超基本編や。続いて,実践的な使用方法についても書いていくで🎵
子供に入れるのが初めての方向け☆坐薬の入れ方の説明をします!(大人に入れる場合の補足説明あり)
では,使い方の手順を記します。これを見ながら順番通り行えば坐薬を入れることができますよ☆
坐薬の入れ方
手順2
坐薬を容器から取り出す
先のとがった方がおしりに入れる方やで~
手順3
子供を坐薬が入れやすい体勢にする
オムツ替えのときのように,仰向けに寝かせて両足を上げた状態にしましょう
手順4
坐薬の先に少量の水や,ワセリンを塗る
滑りが良くなるねん。坐薬を入れやすくするコツやで☆
手順5
坐薬が肛門にすっと吸い込まれるまで指で押し込む
しっかり押し込みましょう
手順6
2分ほど肛門を指で押さえておく
入れた坐薬が肛門から出てこないようにする為です
大人に入れてあげる場合(介護とかで)
手順3を以下のようにやってみてください。
横向きに寝かせた状態で挿入します。そして2~3分その状態を保ちましょう。
介助者はそのあいだ,肛門を軽く指で押さえましょう。坐薬が肛門から発射される事故出てきてしまうことを防げます。
自分で入れる場合
手順3を以下のようにやってみてください。この場合,洋式便器に座った状態が入れやすいです。
座ってる状態で坐薬を挿入して,肛門を指でおさえます。
そして,何食わぬ顔でおしり(肛門)に力を入れ,スッと立ち上がりましょう。(お尻に入れた力はしばらく入れたままにしてください。
そうすれば坐薬ロケットがお尻から出てしまうというオイシイ悲しい事態を回避できるでしょう!
けいしゅけ
これで坐薬の使い方に関してはバッチリや!
[/ふきだし]
2種類の坐薬が出た場合はどっちから使うの?
けいしゅけ
とっても大事な質問です!次の保存方法に絡めて説明していきますわ!!
[/ふきだし]
ほんじゃ次,保存方法の説明に行こか!
質問② 坐薬の保管方法 ~冷蔵庫に入れるのか,入れなくても良いのか?~
実は坐薬には,「1~15℃の冷所で保管する」べきものと「1~30℃の室温で保管する」べきものがあります。
この違いって何やねんって思いませんか?
なぜそのような違いがあるのか?も含めて説明していきたいと思います。
坐薬の保存は冷所保存?室温保存? ~その違いのポイントは,体温で溶けるか・水を含んで溶けるのか~
タイトルに答えを書きました。
先ほど書いた通り,坐薬の保管に適した温度には冷所保存(1~15℃)と室温保存(1~30℃)があるねんよ。
ぶっちゃけ,悩んだときには,冷蔵庫に入れておいたらエエのんですが…。
ただ,それじゃ薬剤師の説明にならんので,一覧表を作ってみたで☆

ポイントは,
ってことなんや。
効能や作用点で分類されているわけとちゃうねん。
体温で溶ける坐薬の場合
温度によって溶けてしまうので,冷蔵庫に入れなきゃあかんよね。
夏なら確実に溶けちゃいます。
注意
ちなみに1回溶けちゃった坐薬は捨ててください。
成分が坐薬に均一に入ってる状態ではなくなっているやろうし,
品質も確実に劣化してます!
水分を含むことによって溶ける坐薬の場合
温度に依存してないからね。冷蔵庫に入れる必要はないよね。
なので,上の表の室温保存可能な坐薬は冷蔵庫に入れなくてもいいです。
補足説明➡室温って何度の事を言うのか?
これ,知っておいてください。
1~30℃の温度を「室温」といいます。
なので30℃を超える夏は,室温以上になるやろ?
なので坐薬さんを入れてくださいませ,冷蔵庫に。
夏は,室温保存と書いている坐薬も冷蔵庫に入れるのが正解ですわ。
そんなわけで,保存方法の区別はこうやってつけて頂くといいねんで♬
せや!さっきの質問の答えの解答を言うわ!
2種類の坐薬が出た場合の使う順番は?➡水溶性基剤を使っている方が先!!
一覧表に基剤って書いてあるでしょ?
マクロゴールは数字が大きくなるほど水溶性が高まります!
逆に,グリセリンやハードファットってのは油性基剤なのよ。
みなさんわかると思いますが,
油を塗ったところに水をかけたらどうなる??
はじくよね?
なので,
熱性けいれんでダイアップ坐剤(ジアゼパム)とアンヒバ坐剤(アセトアミノフェン)が同時に出た場合に先に使うべきなのは,ダイアップ坐剤や!!!
ちなみに!
- ダイアップ坐剤を挿入する
- 30分ほど間隔を空ける
- 次にアンヒバ坐剤を挿入する
こんな風に使ってくださいね。
あわせて読みたい
熱性けいれんについて全ての情報を書いたで!症状・対応方法・坐薬の使い方など全部の疑問に答えたる!!!
小さなお子様をお持ちの方なら経験するかもしれないのが 熱性けいれん。 ある日,子供が白目をむいて,手足を伸ばしてピーーーン!ってなったり,ガクガ...
質問③ 入れた坐薬が出てきちゃった場合の対処法~出た坐薬の形で判断!~
これね,よくあんねん。
坐薬を入れた刺激で便意を催して,坐薬も出ちゃう。
とかね。
この場合どうするか?
まず,出てきた坐薬の形を確認してください!
- ほぼ原型どおりの場合➡もう一回入れてください!
- 半分は溶けてる感じの場合➡成分がある程度体の中で溶けているので入れ直さず様子を見よう!
これで対処してください。
坐薬のまとめ ~最後に坐薬の期限にも言及~
今回は坐薬についてまとめました。
最後にざっと要約を書くで!
本記事のまとめ
- 坐薬は,座薬とも書くけど,どっちでも意味は同じ(気にしなくていい)
- 使い方としては,とんがった方を肛門に入れる
- 坐薬を入れたら,少しの間肛門を押さえて坐薬が外に出ないようにしましょう
- 仮に出ちゃった場合,出てきた坐薬の形を確認!!
➤ほとんど形が残ってなければ,薬の効果は出ますから,その坐薬は捨ててください
➤坐薬の形がそのままに近ければ再度挿入しましょう
- 2種類の坐薬が出た場合は,水溶性基剤の坐薬を先に使うべし!!
- 保存方法は室温保存と冷蔵庫保存があるけれど,夏はとにかく冷蔵庫に入れといて!
- それ以外の季節は,水分を含んで体の中で溶けるタイプの坐薬は室温保存OKなので,冷蔵庫に入れなくても平気です
・・・以上です。
最後になりましたが,
もらった坐薬の期限は,もらった日から半年から1年って思ってね!!
それ以上たった薬は捨てましょう。品質的に劣化していてきちんと効果が出ない可能性があります。
[kjk_temp id=”5491″]
記事の感想など,ひとこと頂けますか?