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期待の新薬?ミネブロ錠(エサキセレノン)は非ステロイド骨格のMRA

ミネブロ錠について一人勉強会してみた

まいど!息子の運動会で蚊に刺されまくった けいしゅけ(@keisyukeblog)です☆

けいしゅけ
この記事では、第一三共が発売したミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)について書いていくで
たこちゅけ
セララ(エプレレノン)を含めて選択的アンギオテンシンブロッカーって、特徴がよくわからないんでちゅよね?
けいしゅけ
この記事を通じて、選択的アンギオテンシンブロッカーについて理解をお手伝いできれば(自己学習の時間短縮にお役に立てば)幸いです☆

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)についての基本情報

それでは、まずミネブロ錠®(エサキセレノン)とはなんぞや?

基本情報を知ろう!っちゅうことで、まとめていくで🎵1.2.

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)ってどんな薬なの?

ミネブロ錠®(一般名:エサキセレノン)は、米国 Exelixis 社と第一三共株式会社との共同研究で見出された非ステロイド型のミネラルコルチコイド受容体(mineralocorticoid receptor:MR)ブロッカー(拮抗薬)やで。

エサキセレノンは in vitro において高いミネラルコルチコイド受容体(mineralocorticoid receptor:MR)選択性を有し、アルドステロンによる MR 活性化に対して阻害活性を示すとともに、Dahl 食塩感受性高血圧ラットで昇圧抑制作用が確認されているわ。

参考 Dahl京都大学大学院医学研究科附属動物実験施設

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)の名前の由来

薬効分類名「ミネラルコルチコイド受容体ブロッカー」より「ミネブロ」と命名したらしいで。

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)の効能・効果高血圧症

 高血圧症

NOTE

レニン−アンジオテンシン−アルドステロン系の最終産物であるアルドステロンは、尿細管上皮細胞に存在する核内受容体である MR に結合することで、尿中ナトリウム(Na)及び水分の再吸収を促進するとともに尿中へのカリウム(K)排泄を促進し、血中電解質量や循環血液量を調節している。この作用が過剰に持続することは循環血量の増加を来し、高血圧の一因となることが知られている。

エサキセレノンは非ステロイド骨格を有する MR ブロッカーであり、MR へのアルドステロンの結合を選択的に阻害し、MR の活性化を抑制することで降圧作用を示す。

この辺りのメカニズムについては、過去記事『ARB・レニン阻害薬の副作用【高カリウム血症】は〇〇が原因』が参考になるで~。

高カリウム血症の副作用に注意が必要なACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬やけど、副作用の機序はなんなの??ARB・レニン阻害薬の副作用【高カリウム血症】は〇〇が原因

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)の用法・用量

通常、成人にはエサキセレノンとして2.5mgを 1 日 1 回経口投与する。

なお、効果不十分な場合は、 5 mgまで増量することができる。

MEMO

ちなみに、ミネブロ錠®には、1.25mg、2.5mg、5mgの規格が存在する。

現在は包装形態は100錠包装だけで、バラ錠の販売はしてへん。

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)の現在わかっている副作用や注意情報

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 高カリウム血症の患者もしくは本剤投与開始時に血清カリウム値が5.0mEq/Lを超えている患者高カリウム血症を増悪させるおそれがある。]
  3. 重度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)のある患者高カリウム血症を誘発させるおそれがある。臨床試験における投与経験はない。]
  4. カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン、カンレノ酸カリウム)、アルドステロン拮抗剤(エプレレノン)又はカリウム製剤(塩化カリウム、グルコン酸カリウム、アスパラギン酸カリウム、ヨウ化カリウム、酢酸カリウム)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
基本的注意
  1. 高カリウム血症があらわれることがあるので、血清カリウム値を原則として投与開始前、投与開始後(又は用量調節後)2 週以内及び約 1 ヵ月時点に測定し、その後も定期的に測定すること。特に、中等度の腎機能障害のある患者、アルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者、高齢者、高カリウム血症を誘発しやすい薬剤を併用している患者では、高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがあるため、より頻回に測定すること(「相互作用」の項参照)。
  2. 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

副作用

国内第Ⅲ相臨床試験において、総症例1,250例中162例(13.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。
主な副作用は、血清カリウム値上昇51例(4.1%)、血中尿酸増加17例(1.4%)、高尿酸血症13例(1.0%)等であった。

けいしゅけ
あくまで第Ⅲ相試験においてやけれども、エサキセレノン群がエプレレノン群よりも血中カリウム増加や血中尿酸増加が少しだけ発生率が高い。

エサキセレノン 2.5mg 群で血中カリウム増加 1.8%(6/331 例)、血中尿酸増加1.8%(6/331 例)

エサキセレノン 5mg 群で血中カリウム増加 2.1%(7/338 例)、血中尿酸増加 1.8%(6/338 例)、高尿酸血症 1.2%(4/338 例)

エプレレノン 50mg 群で血中カリウム増加 0.6%(2/332例)

セララ®にくらべてミネブロ®は、実臨床で使うことが増えた時にカリウムや尿酸値への影響をより注意深く見た方が良いかも知れへんなぁって印象や。

〔承認時〕

重大な副作用高カリウム血症(1.7%):高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

その他の副作用

下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満
血液貧血、血小板数減少、白血球数減少
代謝血中尿酸増加、高尿酸血症痛風
精神神経系めまい、頭痛
肝臓肝機能異常、γ-GTP上昇
泌尿器腎機能障害、GFR減少、血中クレアチニン増加、BUN上昇
その他血清カリウム値上昇異常感、低血圧

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)の安定性についての情報

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)の安定性についての情報をまとめておきましょか。

ここら辺が薬局内の勉強会で、気になりやすいところやと思うし☆

➤光に安定か?

過酷試験において、ガラス製シャーレ(開放)において、変化なし 。
よって、光に対しては安定と考えられます。

➤湿気に安定か?

長期保存試験で25℃/60%RHという保存条件、ポリエチレン袋二重/樹脂ドラムという保存形態で24カ月まで変化なし
過酷試験においても、40℃/75%RHという保存条件、ガラス製シャーレ(開放)という保存形態で2カ月変化なし
よって、湿気に対して安定と考えられます。

半錠にできますか?また、割線はありますか?

錠剤は素錠なので、半割時にキレイに割れない可能性あり(1.25mg規格)

錠剤が素錠だが、割線入りの為キレイに半割できると思われる(2.5mg、5mg規格)

けいしゅけ
長期保存試験や過酷試験の結果から、半割は問題なさそうや☆

一包化できますか?

タコちゅけ
長期保存試験や過酷試験の結果から、一包化は問題なくできそうでちゅ☆

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)の体内動態について

食事の影響を受けますか?

食事によって薬物動態に影響は見られなかった。
➤理屈上は、食事に関係なく飲んでも薬の効果に差はないと予想される

肝代謝型(肝機能低下者に注意を要するタイプ)、腎排泄型(腎機能低下者に注意を要するタイプ) どちらですか?

肝代謝型(肝機能低下者に注意を要するタイプ)と考えられます。

代謝について

健康成人男性 6 例に 14C-エサキセレノン(150µCi/20mg)を単回経口投与したマスバランス試験では、投与後 288 時間までに、投与された放射能のそれぞれ 54.0%及び 38.5%が糞中及び尿中に排泄され、総排泄率は92.5%であった。投与されたエサキセレノンの大部分が尿糞中に代謝物として排泄され、未変化体の糞中及び尿中排泄率はそれぞれ 18.7%及び 1.6%であったことからエサキセレノンの主要な消失経路は代謝であると考えられる。

尿糞中には代謝物として酸化体(A200-7709[M2]、A200-5386[M3]、A200-7449[M5])、A200-4164(M4)、及び A214-4026(M11)などが認められた。糞中及び尿中の代謝物プロファイルから、エサキセレノンの代謝には酸化、グルクロン酸抱合及び加水分解が関与すると推定された。

➤イトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)との併用において、血漿中のエサキセレノンのAUCが1.5倍、Cmaxが1.1倍に増加した。
➤リファンピシン(強いCYP3A誘導剤)との併用において、血漿中のエサキセレノンのAUCが0.31倍、Cmaxが0.66倍に低下した
➤アムロジピンとの併用において、エサキセレノンの薬物動態における薬物相互作用は認められなかった

代謝に関与する主な CYP 分子種は、CYP3A4 及び CYP3A5 である。

トランスポーターとの関係

P-gp 及び BCRP 阻害剤の影響を検討した結果、。14C-エサキセレノンの Caco-2 単層膜の透過性には方向性が見られ、この方向性輸送はベラパミル(P-gp 阻害剤)、ノボビオシン(BCRP 阻害剤)及び GF120918(P-gp 及び BCRP の二重阻害剤)のいずれによっても阻害されたことから、エサキセレノンは P-gp 及び BCRP の基質であることが示された(invitro)。

しかし、生物学的利用率が約 90%であることから、エサキセレノンの吸収過程で P-gp の寄与はほとんどないと推定される。

ヒト有機アニオントランスポーターOAT1、OAT3、有機カチオントランスポーターOCT1、OCT2、有機アニオン輸送ポリペプチド OATP1B1、及び OATP1B3 の各基質取り込みに対するエサキセレノン(終濃度 0.1~30µmol/L)の阻害作用について検討した。

エサキセレノンの臨床用量での曝露量を考慮すると、これらトランスポーターの阻害を介した薬物相互作用の可能性は低いと考えられた(in vitro)。

その他、特徴的な特徴はありますか?

臨床薬理試験の結果を以下に記します。
➤QT延長は認められていません

健康成人へのエサキセレノン薬物動態パラメータ(単回投与)

投与量Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUClast(ng・hr/mL)T1/2(hr)
5mg2364.9±12.13.00(1.50,4.00)1,200±17418.6±2.38

腎機能低下患者への投与における薬物動態パラメータ

中等度腎機能低下患者(eGFR<45、eGFR≧45、eGFR<60)において、薬物動態パラメータ(投与1および2日目)に顕著な差は認められていない。

肝機能低下患者への投与における薬物動態パラメータ

軽度あるいは中等度肝機能障害患者(それぞれ Child-Pugh 分類※ A 及び B 各 6 例)にエサキセレノン2.5mg を食後に単回経口投与したときの血漿中エサキセレノン濃度推移は、正常肝機能被験者(6 例)と比べて、軽度肝機能障害患者では消失がわずかに速い傾向がみられ、中等度肝機能障害患者では Cmax がわずかに低かったが、大きな差異は認められなかった。

薬物動態パラメータは、正常肝機能被験者と比較して軽度肝機能障害患者では AUCinfは、18%低下し、Cmaxは同程度であった。中等
度肝機能障害患者では AUCinfは 10%増加し、Cmaxは 20%低下した。

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)について調べた論文からわかる情報はありますか?

現在時点で調べてわかる情報を3つほど紹介したい。

スピロノラクトン➤エプレレノン➤エサキセレノンへの発展

スピロノラクトン・エプレレノン ➤ エサキセレノン

スピロノラクトンの最初の臨床使用からステロイド後継薬エプレレノンの発売までの約45年。それから10年以上かかって、ついに非ステロイド骨格を有しながらもミネラルコルチコイド受容体への結合能力が高いエサキセレノンが開発されたらしい。

参考 30 YEARS OF THE MINERALOCORTICOID RECEPTOR: Mineralocorticoid receptor antagonists: 60 years of research and developmentPubMed

薬物動態に関する根拠論文

インタビューフォームで書かれていた内容やけども、一応確認のため。

参考 Pharmacokinetics, Metabolism, and Excretion of Esaxerenone, a Novel Mineralocorticoid Receptor Blocker in Humans.PubMed

エサキセレノンはスピロノラクトン・エプレレノンよりもCKD患者に使いやすいですか?

アブストのみ。これまでのステロイド骨格を有するミネラルコルチコイド受容体拮抗薬が高カリウム血症を引き起こしやすいために、慢性腎障害患者への投与への安全性に懸念があった。新しい非ステロイド骨格MRAに期待!っていう論文。

参考 New mineralocorticoid receptor antagonists: update on their use in chronic kidney disease and heart failure.PubMed

ミネブロ錠®(エサキセレノン:esaxerenone)に関して僕が感じたこと(*あくまで個人的見解です)

けいしゅけ
承認審査資料3.でも書かれてるんやけど、ミネブロ®(エサキセレノン)って非ステロイド骨格のミネラルコルチコイド受容体として期待が高いものの、肝心の高カリウム血症発生頻度はエプレレノンと比べて高いんよね(臨床試験の結果より)…。

Pmdaもこの点に触れていて、禁忌事項や基本的注意事項に高カリウム血症に絡む記載がエプレレノンと同等以上に記すようにとしている。カリウム値に関しては『血清カリウム値を原則として投与開始前、投与開始後(又は用量調節後)2 週以内及び約 1 ヵ月時点に測定し、その後も定期的に測定すること。』ってなってて、医療機関側だけでなく患者さんとしても負担が大きい気がするわ。

ちなみに、ACE阻害薬やARBなどアルドステロンに絡む降圧薬も高カリウム血症を起こしやすいわけやけども、これらとミネブロ®(エサキセレノン)の併用によって高カリウム血症の頻度が上がるかも知れない事から併用注意が添付文書に書かれることになった点は薬剤師的に注目したいところ。なぜなら、ミネブロ®(エサキセレノン)って使いどころはどこやねん!?って話になってしまうわけやから…。

正直申し上げて、ミネブロ®(エサキセレノン)ちゃんってあまり処方されないで風化していく存在なのかもフラグが立っている気がしてならない。とはいえ、開発の歴史にあるように、ついに非ステロイド骨格のミネラルコルチコイド受容体拮抗薬が登場したことに胸が熱くなった事を言い添えたいっ!!


今回の記事はここまでや☆

最後まで読んでくださってホンマおおきにっ!!お時間を使って読んでくださったことに心から感謝申し上げます!

けいしゅけ
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