【アルドステロンに注目!】ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬の副作用、高カリウム血症のメカニズムを解き明かせ!!

高カリウム血症の副作用に注意が必要なACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬やけど、副作用の機序はなんなの??

なぁ、高カリウム血症の副作用に注意が必要なACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬やけど、副作用の機序はなんなの?

ある日、サービス付き高齢者向け住宅への配薬業務から戻ったけいしゅけが同僚の薬剤師に問いかけてみてん。

理由はお察しの通りで、入居者さんが腎機能低下を起こしているわけでもないのに高カリウム血症を起こしアーガメイトゼリーが処方されてしまったからや。

服用していた薬はメッチャシンプル。

以上。

まぁ~腹立たしくてね。処方提案を蹴られちゃったもんやから。

理由は明白なんとちゃうの?ひとまず処方変更をするっていう手を打つことをやらずにアーガメイトやと?

そんな思いがあり、ちょっとこの気持ちを共有しようと思ったのだ。

しかし!同僚薬剤師から出る言葉は、「う~ん、なんでなんやろなぁ?ミカルディスって肝代謝型やし、腎臓に問題もないのに高カリウム血症やなんて・・・アーガメイトかぁ~。配薬のセットが大変やでこれは。」

と仰る始末。

待て 待て 待てぃっ!

違うわっ!問題はそことちゃうやろがぃっ!!!!

こんな流れから、

高カリウム血症の副作用やっちゅうねん!って事と、

ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬の服用によって起こる高カリウム血症の副作用の機序はなんなのか?を語りつくしたろやないかこんちくしょう!!!

ってことで、記事を書いていくで!!

ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬の作用点をチェック

ひとまず、ここらの降圧薬の作用点がわからなければ話にならへんから、けいしゅけがサラッと書いてみた作用点の図を載せます。

レニン-アンジオテンシン系のメカニズムの図

レニン-アンジオテンシン系のメカニズムの図

うむうむ。国家試験の勉強は10年以上前やけど、まだまだ書けるわ。

血圧上昇メカニズム
  1. レニンを起点として、アンジオテンシノゲンが絡んでアンジオテンシンⅠになる
  2. アンジオテンシン変換酵素(ACE)によってアンジオテンシンⅡになる
  3. アンジオテンシンⅡの作用により、
    • ①血管の収縮が起こり末梢血管の抵抗が増す
    • ②アルドステロンの分泌が促進されることによってナトリウムが体の中に入ることによる体液量の増加 が起こる
  4. 血圧が上がる

 

このメカニズムに対して、ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬がそれぞれ図にあるように作用点に働くことによって、血圧は下がるわけや。

けいしゅけ

ここまでは薬剤師であれば、

「こんなもんは基本じゃ!わかっとるっちゅうねん!」

って言えるでしょうよ。

それ位、周知のメカニズムやと思うわ。

けど、カリウムがなんで上がるの?は答えられへんのんとちゃう?

さぁ、本題に入ろう。

 

ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬の副作用、高カリウム血症のメカニズム

さて、それではなぜ高カリウム血症という副作用が起こるのか?を追求していこか🎵

レニン-アンジオテンシン系の昇圧メカニズムを繰り返しになるが書くで

レニン-アンジオテンシン系の昇圧メカニズム

  1. レニンを起点として、アンジオテンシノゲンが絡んでアンジオテンシンⅠになる
  2. アンジオテンシン変換酵素(ACE)によってアンジオテンシンⅡになる
  3. アンジオテンシンⅡの作用により、
    • ①血管の収縮が起こり末梢血管の抵抗が増す
    • アルドステロンの分泌が促進されることによってナトリウムが体の中に入ることによる体液量の増加が起こる
  4. 血圧が上がる

高カリウム血症のメカニズムを理解するには、アルドステロンの分泌が促進されることによる作用を理解する必要があるねん!

ほんじゃあアルドステロンが体内でどんな風に働いているのか?ここに焦点を当てていこう!

アルドステロンの体内での働きの図解を示すで~

そうと決まれば、書いていくど~!

高カリウム血症の副作用に注意が必要なACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬やけど、副作用の機序はなんなの??

高カリウム血症の副作用に注意が必要なACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬やけど、副作用の機序はなんなの??

ざっくり表示できるような図解を目指して書いたで☆

アルドステロンの働き
  • 血管側の基底膜側に対してNa⁺, K⁺-ATPアーゼを活性化してNa⁺を血中へ再吸収し、K⁺を血中から尿細管側へ排泄する
  • 腎臓に働きかけ、尿細管からNa⁺を再吸収して代わりにK⁺を排出する

つまり、

アルドステロンの働きは要するに、カリウムを体外に排泄する事や!

 

これで解決!ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬はアルドステロンの作用を抑えるから高カリウム血症を引き起こすんや!!

ここまでの流れでACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬による副作用、高カリウム血症のメカニズムを理解する準備は完全に整ったで!

アルドステロン抑制による高K⁺血症メカニズム
  1. ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬、すべての系統の薬剤で作用の結果としてアルドステロンの分泌が抑制される
  2. 結果として、Na⁺の再吸収が抑制されることによって体液量が減ることで血圧は下げることができるのだが!
  3. K⁺の排出も同時に抑制されることになってしまう!よって、血中のカリウム濃度が上昇する方向に進んでしまうのだッ!!!!

これが、ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬による高カリウム血症の副作用が起こるメカニズムやねん!!!

 

 この説明を終えて。同僚:「高カリウム血症のメカニズムめっちゃわかった!」

今回の記事は実際に現場であった事例を新人薬剤師さんにもわかってもらえるレベルまで噛み砕いて店舗内勉強会として共有することが目的やってんけど、皆さんお読みになっていかがでしたか?

ガッテン、いきましたでしょうか?

「ベルソムラのデルタパワーで糖尿病が・・・」なんていうテレビ番組よりかはしっかりと説明できたと思っているんやけど。(デルタパワーとか言うてる時点でMr.マリックが昔言うてたピラミッドパワーとの違いが僕にはわからんかったけどね。NHKって’’N:なんか H:ほんとうっぽい K:けんこう番組’’を放送する局なんでしょうか?まぁ、この話はええわ。)

けいしゅけ

これで少しでも高K⁺血症の原因として、ACE阻害薬・ARB・レニン阻害薬のせいちゃうか??

って思える薬剤師さんが増えたら、不要なアーガメイトゼリーやカリメート散地獄を味わう患者さんが減るかもしれへん!

淡い期待を持っております!

けいしゅけ

今回の記事はいかがでしたか?
アナタのお役に立てていれば幸いです!
もし良ければコメント欄から記事を読んだ感想や、ご意見、ご質問など寄せて下さい☆待ってます!!

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2 Comments

大坪茉莉子

けいしゅけさん
いつも楽しく拝読させていただいております!!
私、4月から新人薬剤師となった大坪と申します。
いつも けいしゅけさんのブログで勉強させていただいております。
もうすぐ保険薬剤師登録が済んだところで、投薬がはじまります。
そこで、いざ投薬するときに しっかりとした指導ができるよう質問させていただきたいです。
まず、投薬前の監査について質問です。
監査は正確かつ迅速さが求められると思います。
最初は、正確さを重視でスピードを求めるのは無理かと思いますが、すこしでも慣れるコツや どういった点に気をつけて監査をおこなったら良いのかを知っているだけでも、成長の早さが変わってくると思うので その点を是非教えていただきたいです!!
また、そのためにどのような勉強をしたらいいのかも合わせて教えていただけたら とても嬉しいです。

そして投薬時ですが、たくさん処方されている患者さんに対して指導を行うことときに 優先順位はありますか?

少しでもはやく、頼られる薬剤師になれるよう 是非けいしゅけさんのご意見をきかせていただきたいです。

また、この間の高血圧薬のSEである、高K血症についてですが、この場合 どういった対処が必要ですか?
高血圧薬のせいなので ほっといてもいいのか、それとも 高血圧の用量を減らすのでしょうか?
初歩的な質問でお恥ずかしいですが、こちらも合わせて教えていただきたいです。

長文失礼いたしました。

大坪

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けいしゅけ けいしゅけ

大坪 様
コメントありがとうございますっ!
なるほど。非常に前向きに仕事に向かっておられますね。僕の主観的なものになりますが、投薬の流れや監査で注意する事について記事を書こうと思いますので、少々お待ち下さい☆
これからもたくさんの悩み事や相談したいことが出てくると思います。そんなときはコメント下さい!僕でよければ出来る限りの事を記事にしてサポート致します。
けいしゅけ

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けいしゅけはアナタのコメントを待ってます!書いてもらうと喜びます☆質問も大歓迎!真摯にお答えいたします!