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医療論文で見る統計用語【ITT( Intention to treat )解析】って何ですか?

医療論文で見る統計用語【ITT( Intention to treat )解析】って何ですか?

今回はこれを書いていこうと思いますわ。

正直言って,こういう用語の解説ってなっかなか見つからないんよね。やっと見つかっても,もはや外国語ですか?ってくらい難しい書き方をされていて,解説ページの解説ページが欲しくなることがしばしば。。。

わかりやすく書こう!!

けいしゅけ,これを決心しました。できる限り簡単な言葉でわかりやすく書いていくつもりですので楽しんで読んでください。

目次

ランダム化臨床試験では大きく分けて2つの解析方法がある(ITT解析とper protocol解析)

ランダム化ってなんや?についてのメモ
例えば1000人の患者さんを集めた臨床試験があるとします。ハイ!試験を開始しますよ~ってなる前に,

  1. 実際の薬を飲んでもらう試験薬群(介入群)
  2. 薬の成分が入ってない偽薬を飲んでもらう対照群(コントロール群)

に分ける作業が行われるんやけど,500人ずつ分けるとして片方の群が男性ばかりでもう片方の群が女性ばかり・・・これではランダム(無作為)化されているとは言えないよね?

実際の医療の現場においては,一般的に(例外あり)

  • 若い人
  • お年寄り
  • 男性
  • 女性
  • 血液型(A/B/O/AB)
  • 太っている人
  • 痩せている人

こういうものに関係なく薬は処方されます。(*もちろん対象が限定される薬もあるけれど,ひとまずここでは深く突っ込まへんで☆)

なので,臨床試験もこれに近い状況になっている方が結果のデータが信頼できる。よって,臨床試験をするとなれば,集まった臨床試験を受ける人(被験者と言います)を老若男女,体型に偏りがないようにランダムに治療薬群とコントロール群に分けるわけですわ。

うん,理屈としてストンと通りますよね?

さて,臨床試験を開始し,試験を進めて行き,試験終了になる。

この流れの中で,必ずしも初めに集まった全員の被験者さんが臨床試験を終了できるわけではないねん。

  1. 治療中止(理由は様々やけど,代表的なのは副作用による中止がある)
  2. 検査の未実施(薬の効果を確かめる検査を受けてなきゃデータが取られへん)
  3. 追跡不能(患者さんが試験を終了するまでに連絡が付かなくなってしまい,効果判定ができなくなる状況など。)
  4. 同意撤回(臨床試験に参加します!っていう同意書を後日,やっぱやめた!って言われること。)

こんなことがあって,

当初1000人を集めて試験薬群500人,コントロール群500人にランダム化したのに,最終的に50人の脱落者が出て950人の参加者,試験薬群478人,コントロール群472人のランダム化になった

けいしゅけのアイコン画像けいしゅけ

こういう脱落者が出ることを,専門用語では,計画からの逸脱➡プロトコール逸脱っていうねん。

ITT解析ではプロトコール逸脱があってもそのまま解析をする

つまり,プロトコール逸脱者がいたとしても,1000人の患者さんを試験薬群500人,コントロール群500人という割り付け通りに解析をするわけや。

per protocol解析ではプロトコールを遵守できた人だけ(逸脱者を除いた人数のみ)で解析をする

一方で, per protocol解析では,先ほど挙げた例のように50人のプロトコール逸脱が出た場合(試験薬群で22人,コントロール群で28人のプロトコール逸脱が出たと仮定します)に,

950人の患者を,試験薬群478人,コントロール群472人として解析をするねん。

ITT解析の意義ってなんですか?良い点と悪い点を教えてください

答え:ITT解析の最大のメリットは,ランダム化割り付けの担保がされることによって結果のデータが実臨床でのデータに近いということ。

ただし,治療効果が過小評価されるという欠点がある。

どういうことか?

  • 服薬しない
  • (副作用などにより) 服薬を中止する

こういった患者の数が大きくなればなるほど,解析にはそういった人の人数も母集団として計算に含まれるので試験データの結果が小さく出る。つまり,治療効果が過小評価されてしまうことになってしまうねん。

ただし,実際の医療現場においても服薬しない患者さんはいるし,服薬を中止する患者さんもいるから,ITT解析の結果≒実臨床の結果ととらえることが出来る。

 アカン,ピンと来ぉへん!と言う方へ補足説明です

ITT解析の説明,もうちょっとわかりやすくなりませんか?

どういうことかというとやなぁ,200人の学生を100人ずつ学習塾に通わせるA群と,通わせないB群に分けたとする。

結果としてどちらがある難関校への合格率が高いか?を解析する。なぁんて試験をするとしよう。ここで,学習塾に通わせるA群で20人の脱落があったとして,80人が塾に通い,20人は通わなかった。(A群のアウトカム:塾に通った80人のうち,30人が難関校に合格し,通わなかった20人のうち2人が合格した)

学習塾に通わないB群で10人の脱落があり,90人が塾に通わず,10人は塾に通った。(B群のアウトカム:通わなかった90人のうち7人が合格し,塾に通った10人のうち,3人が難関校に合格した)

ITT解析を塾に通ったかどうかでの難関校合格率を例に説明すると・・・
ITT解析を塾に通ったかどうかでの難関校合格率を例に表を用いて説明しよう

こうなったときを例にすると理解しやすいんや。

もしもA群で塾に通わなかった人数(プロトコル脱落)を加味すると,はじめにランダム化でA群に割り付けられたうち,さらにその中でも塾にちゃんと通った人の合格率を見ることになる。

B群で塾に通った人数(プロトコル脱落)を加味すると,はじめにランダム化でB群に割り付けられたうち,さらにその中でも塾にちゃんと(?)通わなかった人の合格率を見ることになる。

これって,はじめにランダム化した時と比べると割り付けられた人の背景が変わってしまっている(はじめは全員塾に通うか,通わないかで振り分けたはずやもの)!!!

ってことになるねんなぁ。

なので,当初割り付けた通りの100人ずつを解析するITT解析はランダム化を担保する解析方法であることがわかるんや。

ITT解析の結果が過小評価されるものの,実臨床に近い結果になる理由

先の表をもう一度見てみよう。

ITT解析を塾に通ったかどうかでの難関校合格率を例に表で説明する
ITT解析を塾に通ったかどうかでの難関校合格率を例に表で説明する

A群の場合,全体での合格率は32%やけど,

A群で実際に塾に通った人の合格率を見ると37.5%で

B群の場合,全体での合格率は10%やけど,

B群で実際に塾に通わなかった人の合格率を見ると7.8%や。

つまり,プロトコル逸脱を加味した方が,振り分け条件に対する結果はハッキリと出るねん。

逆を言えば,これをプロトコル逸脱も含めてランダム化を担保するITT解析の場合,結果が過小評価になっているとわかるよね☆

ただし,実生活においてもITT解析の結果の方が現実に近いことは感覚的にも理解できるやんね?

塾に通うって言うててもサボることだってあるし,塾に通うのをやめることだってあるもの。

そういった人も含めてひとまず塾に通うとした群と通わないとした群の割り付けを変えずに結果をデータ化する方が実生活にそのまんま結果を当てはめても大きくずれがないってわけや。

けいしゅけのアイコン画像けいしゅけ

そういうわけで,ITT解析は実生活・実臨床にランダム化試験の結果を当てはめても大きなずれがないであろうと考えることができるという意味で非常に有益な解析方法だという事がわかればOKやで!!
あと,これだけの過小評価を受けたとしても有意差あり!という結果が出たのであれば,その有意差があるという結果はかなり信頼度が高いともいえるわ。


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今回の記事はここまでや☆

最後まで読んでくださってホンマおおきにっ!!お時間を使って読んでくださったことに心から感謝申し上げます!

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