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医師の指示による分割調剤の処方箋を受け付けた時の算定点数は?

医師の指示による分割調剤って何ですか?算定要件やポイントを教えてください。

まいど!けいしゅけ(@keisyukeblog)です☆

さてさて、調剤技術料に関する記事を書きます。「医師の指示による分割調剤の算定点数について」です。

タコちゅけ

先生、医師の指示による分割調剤って全く分からないでちゅ。今回新しく追加になったやつでちゅよね?

過去に分割調剤ってした事ありましゅか?

けいしゅけ

うん、あるよ。

たしかに分割調剤ってめったにすることがないわ。

僕が経験したのは水剤の長期処方やった。作ってしまうと不安定で長期的な保存が厳しいものやってん。

しっかし、処方入力はめんどうやし、点数はほっとんど取れへんし、そもそもややこしいし・・・個人的には好きではなかったわ。

ちなみに、今回記事にするのは「医師の指示による分割調剤」についてや。なぜなら、今までの分割調剤とは点数の算定が違うからやねん!

「医師の指示による分割調剤」の算定についてまとめていきます。

しょっちゅう出会うようなものではないからこそ、備忘録として、アナタがこの記事にたどり着いたときにお役に立てるようなものであるように作っていきたいと思います。

医師の指示による分割調剤って何ですか?

それでは、厚労省資料から確認しましょう。

薬局における分割調剤について

長期保存が困難な場合や後発医薬品を初めて使用する場合以外であっても、患者の服薬管理が困難である等の理由により、医師が処方時に指示した場合には、薬局で分割調剤を実施する。

その際、処方医は、処方せんの備考欄に分割日数及び分割回数を記載する。

2回目以降の調剤時は患者の服薬状況等を確認し、処方医に対して情報提供を行う。

<上記分割調剤の算定例> ※90日分の処方を30日ごとに3回分割調剤を指示

調剤基本料、調剤料、薬学管理料

分割調剤しない場合(90日分調剤した場合)の点数 A点 ⇒ 分割調剤ごとにA/3点

※2回の分割指示の場合は分割調剤ごとにA/2点、3回以上の分割指示の場合は分割調剤ごとにA/3点

○薬剤料 ⇒ 分割調剤ごとに30日分の薬剤料

保険調剤の理解のために(平成28年度)より引用

医師の指示による分割調剤に係る留意事項

厚労省が発表した平成30年度診療報酬改定の概要によると、分割調剤にかかる留意事項は以下のようにまとめられる。

  1. 分割指示に係る処方箋の交付を受けた患者に対して、処方箋受付前に、継続的な薬学的管理及び指導のため、当該処方箋の1回目の調剤から調剤済みになるまでを通して、同一の保険薬局に処方箋を持参するべきである旨を説明する。
  2. 患者に対し、次回の自局への処方箋持参の意向の有無及び予定時期を確認するとともに、予定時期に患者が来局しない場合は、必要に応じ、電話等で服薬状況を確認し来局を促す。
  3. 患者から次回は別の保険薬局に処方箋を持参する旨の申し出があった場合は、患者の了解を得た上で、次回の円滑な薬剤交付に資するよう、調剤後遅滞なく、患者が次回処方箋を持参しようとする保険薬局に対し、調剤の状況とともに必要な情報をあらかじめ提供する。

注意:別紙を含む処方箋の全てが提出されない場合は、当該処方箋は受け付けられない。

医師の指示による分割調剤の推進による処方箋様式の変更

2018年の診療報酬改定によって、医師の指示による分割調剤(3回を上限とした分割調剤)ができるように処方箋の書式が変更になっています。(リフィル処方箋への布石かな??)

分割調剤の推進で処方箋書式が変わる

出典:平成30年3月5日版 平成30年度診療報酬改定の概要

医師の指示による

医師の指示による分割調剤の実際の点数の算定イメージが湧かないのですが?

ここまでの記載で、医師の指示による分割調剤とは?を書きました。

けいしゅけ

わかりにくしっ!

タコちゅけ

わかりにくしっ!

こうなると思います。

実際にどう点数が取れるのか?リアルな数字で考えてみたくないですか?

けいしゅけ

よっしゃ!分割調剤をした場合に、そうでない場合とどう違うのか具体例を示すでっ!

医師の指示による分割調剤をすると、調剤することで算定できる点数はどうなりますか?

ある日、処方せんを受け付けました。患者さんは6カ月以内に複数回来局されており、流行りの電子お薬手帳をお持ちです。

当薬局は調剤基本料1(41点)、地域支援体制加算(35点)、後発品調剤体制加算Ⅰ(18点)を算定できます。

この場合に分割調剤を する or しない で算定点数がどう変わるかを試算してみましょう。

*有り得ないですけれど、調剤する薬は内服用固形剤 A(薬価90円)を1日1回服用で90日分処方された、と想定します。

*薬学管理料は、6カ月以内に再来局かつ、手帳ありのため41点を算定します。

分割調剤しない場合の算定点数

それでは、単純に90日分調剤した場合の点数計算をしていきます。

  • 調剤基本料94点(調剤基本料1で41点、地域支援体制加算35点、後発品調剤体制加算Ⅰで18点を算定の場合)
  • 調剤料86点(内服薬で31日以上の処方のため)
  • 薬学管理料41点(6カ月以内に来局あり、手帳あり)
  • 薬剤料810点(内服用固形剤 A(薬価90円)1日1回服用なので、9点×90日=810点)

結果として得られる点数は、1031点です。

医師の指示による分割調剤をした場合の算定点数

次に、90日分の処方を30日分ずつ3回に医師の指示によって分割調剤した場合の点数計算をしてみます。

それぞれ、90日分で算定できる点数を3で割り、分割1回あたりに算定できる点数は以下のようになります(割った点数の小数点は保険点数のルールとして、5捨5超入で点数算定します)

  • 調剤基本料32点(調剤基本料1で14点、地域支援体制加算12点、後発品調剤体制加算Ⅰで6点を算定の場合)
  • 調剤料29点(内服薬で31日以上の処方のため)
  • 薬学管理料14点(6カ月以内に来局あり、手帳あり)
  • 薬剤料270点(内服用固形剤 A(薬価90円)1日1回服用なので、9点×90日=810点)

分割調剤1回あたりの算定点数は345点となり、結果として3回合計では1035点となる計算です(345点×3回)

タコちゅけ

あれ?手間がかかっている割に、点数の違いがたったの4点・・・40円でちゅって!!!???

え?間違ってるのかな・・・。

ちょっと表にして整理しましゅ。

分割調剤無し分割調剤
(1回あたり)
調剤基本料94点31点
薬学管理料41点14点
調剤料86点29点
薬剤料810点270点
請求点数合計1031点345点
(1回あたり)
1035点(3回合計)

タコちゅけ

やっぱりでちゅ!こ、こんなに長期安定性を考えたり、患者さんに何度も足を運んでもらう手間暇がかかっているのに?

う、うう・・・

タコちゅけ

医師の指示による分割調剤なんて、薬局にとって無駄ゲーじゃないでちゅかぁぁあ!!!

けいしゅけ

ばっきゃろぉぉぉうぅっ!!!

タコちゅけ

はっ?!(怒った!)

けいしゅけ

タコちゅけ、表面的な点数にとらわれ過ぎや。

確かに、なぁ~んもなくって、平穏無事に医師の指示による分割調剤を3回完了した場合は点数は多く取られへん。それは事実や。

けど、ホンマに意味がないものなら国が処方箋の書式まで変えて推し進めたりすると思うか?そして、ホンマに僕たちにとって無駄ゲーなのか?ちょっとここから考えていこうやないか。

きっと意味はあるって!

医師の指示による分割調剤をする意義はどこにあるのか?

医師の指示による分割調剤をする意義は、患者にとっては通院への時間的・労力的な負担軽減や、交通費・受診料といった経済的負担の軽減があるかも知れません。医療機関としては安定した患者さんは長期処方として通院回数を減らして、本当に時間をかけて診なければならない患者さんに時間が割けることになり得るかもしれないですね。また、薬局にとっては患者さんからの相談回数の増加や、それによるトレーシングレポートなどを使った医療介入の機会増加がある可能性があると僕は考えています。

こうした考えはどこから来るのか、ひとまず分割調剤に関する国が示しているビジョンを共有してみましょう。平成30年度診療報酬改定の概要を出典とした2枚のスライド資料を示します。

分割調剤の意義

分割調剤の意義⓶

この資料から見えてくるのは、やはり医療費の抑制ではないでしょうか。

医師の指示による分割調剤のメリットって何や?

自分が患者になったとして、その目線からメリットを考えてみると、思い浮かんだのは以下のような経済的・時間的メリットです。

  1. 状態が安定していることが前提となるが、長期処方の分割処方箋を出してもらえると、病院への通院回数が減る。これは通院するために必要な時間や労力の負担軽減になり得る。また、公共交通機関を使っての通院なら、交通費が浮く。通院しないので、再診料も発生しない。経済的なメリットがある気がする。
  2. 長期処方になることで病院に行って医師と相談する機会が減ってしまうが、薬局には複数回行くような処方栓なので、相談ができる薬局ならば健康相談をする機会は担保される。
  3. もしも飲み忘れている薬があり、それが高い薬だったなら、薬局で残薬調整をしてもらうことで不要な薬代を払わなくていい。やはり、経済的にはメリットを感じる。

すごーーーく、表面的なものだけれども、こんな風に患者さんたちは感じるかもしれないなという事を書いてみました。

僕は医師ではなく、薬剤師なので薬局薬剤師としての立場から、医療従事者メリットを今度は考えてみようと思います。

  1. 患者さんとの人間関係ができていて、分割調剤を行うにあたって分割された回数全て来てもらえるならばという条件が付くが、患者さんの服薬に対する考え方や飲み残されやすい薬の傾向が掴めるかもしれない。
  2. これにより、重複投薬・相互作用等防止加算や、トレーシングレポートによる医師への情報提供によって、(減薬など)何かしら薬剤師として患者さんの為にできる行動が実践できる可能性がある。
  3. 結果として、調剤報酬の算定ができる機会が増えるかもしれない。

こういった事が挙げられるかも知れません。できる限り前向きに考えて書いてみました。

医師の指示による分割調剤のデメリットって何や?

翻って、書いていながら思っていた逆サイドの意見を書いていきます。

それは・・・

ん?医療機関の収益が明らかに落ちるやん?ほんで、医療機関が潰れて減っちゃったら医療難民が出ることになりませんか?

こういった事でした。

他にも、

  • そもそも、患者メリットとして挙げたことを患者さんは求めているのか?
  • 医療費を抑制する事”だけ”が目的となっており、医療機関の収益悪化の救済策はあるのか?
  • 医療機関で働く医療従事者の労働環境が悪化するのは目に見えていないか?(収益悪化➡待遇悪化など)
  • 結果的に、「だからこそ、どうやって儲けようか?」と考える医療機関が増加しないか?(トンデモ医療の増加)

ちょっと盛った感じで書くとすれば、懸念としてこれらを考えることもできましょう。

僕はアカルイミライを考えたい。結局バランスだ。医師の指示による分割調剤ばっかりにしろ!と言ってるわけではないのだから

さて、メリットとデメリットどちらも極端なことを書いてきました。それらを加味しながら、模索してきた着地点へとひとまず降りてみたいと思います。

最終的に僕が主張したいことは、医師の指示による分割調剤はこれまでの医療をちょっとだけ前進させるスパイスとして機能させる程度が良い感じで、ガンガン行こうぜ!は違うよね。ということです。

チョットだけ使う事で、

  • 患者にとっては通院への時間的・労力的な負担軽減や、交通費・受診料といった経済的負担の軽減が出て
  • 医療機関としては安定した患者さんを長期処方で通院回数を減らし、本当に時間をかけて診なければならない患者さんに時間が割けることになり得て
  • 薬局にとっては患者さんからの相談回数がなんとなく増え、それによって今までよりはトレーシングレポートなどを使った医療介入の機会増加があるのかもね

こういった良いところ取りができるかも知れないよね~。と思ってみたりしたのでした。


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けいしゅけ

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