棚卸って必ず行う業務でありながら,いつまでたっても業務効率化されてないと思いませんか?
保険調剤薬局の世界でも当前やらなければならない業務が 棚卸 です。
あの…棚卸って「薬局一丸となって夜中までカウント&数えた薬のデータを入力じゃー!在庫は絞りまくってくれよ,な!な!」と無駄に経営陣だけが鼻息を荒くし,現場スタッフの表情は残業時間爆発により死んでいく祭典という認識なのですが合ってますか?

業務効率化と人件費削減は,事業の継続上すごく大事やと思う。
にもかかわらず,なんで棚卸だけがいつまでたっても原始時代のままなんやろ?
棚卸作業は保険調剤薬局の事業における顧客に何を与えるのだろうか?
棚卸の目的は何か?
- 資産金額を正確に出すことで経営状態を数値化し,把握する
- 棚卸をする過程で,在庫数が多すぎるものや少なすぎるものを見直す契機とする
- 在庫数の差異を分析する(差異が生じた理由を考え,対策を講じる。不正が行われていないかのチェック)
おそらく,大局的にみれば理由はこのあたりに集約されるように思えますが如何でしょうか?
たった一言で済ませるならば,資産管理するためだと思います。もう少し言葉を足すと”会社の資産”を管理するため,ですね。
棚卸作業の顧客はだれか?
棚卸の目的を考えたので,延長線上に棚卸という仕事の顧客を考えていきましょう。簡単な言葉で言うならば,誰のためにする仕事なのか?ということです。※もちろん,会社全体として保険調剤薬局の顧客は患者さんです。これは北極星の如く不動のものです。
棚卸の顧客① 経営者
瞬発的に言えるのは,経営者でしょう。決算書を作成し,そこに責任を持つ役割を持つわけですから。
会社の資産を正しく把握することで経営状態を視覚化し,今後のかじ取りをしていかねばならない経営者にとって,棚卸は非常に重要でお金を出してでもやってもらわないといけないものでしょう。
棚卸をすることによって,在庫が不正に誰かの手にわたっていないか?というチェックもできるため,会社の内部状況を把握するためにも非常に重要です。
棚卸の顧客② 従業員
次に従業員も顧客だと思われます。なぜなら,きちんと資産管理され会社の経営がされていなければ職場を失うリスクを背負うからです。ある日突然会社がなくなってしまったら,すぐに転職できる人はともかく,非常に困ってしまう方も多く出てしまうでしょう。
職場の存続可能性を上げることで,雇用を自衛するためにも従業員にとっても棚卸は非常に重要です。
棚卸作業の顧客と事業全体の顧客は一致しているか?
この文脈から読み解くと,事業全体の顧客と棚卸作業における顧客は一致しません。
保険調剤薬局という事業全体における顧客は患者さんであり,生産性を上げるのは従業員(現場スタッフ)です。
他方で,棚卸作業における顧客は経営者であり従業員(現場スタッフ)でした。
結論:棚卸自体が保険調剤薬局事業の顧客に対して与えるものはない
顧客が異なるのであれば,作業担当は従業員である必要性がない!?
少し飛躍してしまいますが,ともすれば事業における顧客に対して従業員が全力を尽くすためにも棚卸作業は外注する妥当性が見えてくるように思えます。
なんせ,薬剤師の時給は,薬の数量カウントし記録する作業をやらせるには高すぎます。そして,これに疲弊して翌日以降の業務の生産性が下がったり医療事故のリスクを増加させるのは悪手でしかないように思われます。
外注するメリット
- 資産額を正確に出すことができる(正確に棚卸をすることが彼らの中心事業であり,契約だから)
- 在庫に関する不正があった場合,第三者による棚卸実施によって発見できる可能性がある
- 従業員(特に薬剤師)にかかる人件費と作業コストのアンマッチ解消
- 事業本体の顧客に対して,従業員の力を注がせることができる
- 従業員(特に薬剤師)の疲弊による医療事故という事業の顧客の信頼をなくすリスクヘッジができる
外注するデメリット
- これまで利用したことがない場合,精神的に不安がある
- 支払うコストが,残業代で支払われるコストと違って明確に視覚化されるので割高に感じる
ハッキリ言って,外注しない理由がない
ここまでで,棚卸の目的や保険調剤薬局事業の顧客と棚卸作業における顧客のアンマッチを考え,外注業者を導入するメリット・デメリットを考えてきました。
納得いく説明,できますか?
- 棚卸作業を担当するのは,御社の従業員である必要があるんですか?
- 御社は,事業の顧客及び従業員を大切にしないんですか?
- 外注する勇気がないだけじゃないんですか?
少し挑戦的なことを書いてみました。敢えて,です。いかがでしょうか?はっきりと回答できますでしょうか?
現場薬剤師としての意見を書いておくと…
- 棚卸は,ただの作業。患者サービスの提供をする業務ではないと思う
- 対物から対人へ薬剤師の仕事はシフトしていっている。時代の流れに合わせて業務担当の見直しが必要では?
- 獲得した利益を現場に棚卸の外注で還元するのは,福利厚生として掲げてほしい
- 棚卸の効率化のために,保険薬局業務における予製を止めるといった矛盾があるので外注は非常に有意義だと思う
- それでも自前でやるなら,具体的な作業手順はもちろん,残業しないでできるよう機械の導入などしてほしい



これ,個人的な意見です。
結論:棚卸は外注していくのがスタンダードとするべきだ!!
とにかく,棚卸だ!朝からカウント開始!夕方から在庫数の入力!夜中に終了!バンザイ!
…しょーもないわ。
そこに労力を割くなら保険調剤薬局事業の顧客を満足させるべく,薬剤師に一つでも多くの薬についての勉強するよう啓蒙する方が売り上げ向上に有意義な気がします。研修に行く時間的自由を提供してあげませんか?経営者の皆様。
まだまだ,イノベーションをするべき薬局業務ってあるやろうけど,今回は棚卸について書いてきました。
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今回の記事はここまでや☆
最後まで読んでくださってホンマおおきにっ!!お時間を使って読んでくださったことに心から感謝申し上げます!
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コメント一覧 (1件)
[…] 在庫が少ないのはもっと無駄が生じる可能性を高めるのでダメダメだぁ。 […]