産婦人科でバイアスピリンを処方された妊婦さん
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今回は,僕が若手の頃に産婦人科の妊婦患者さんが持ってくる処方から学んだことを記録として残そうと思います。初見の際にはさっぱりわからず,先輩薬剤師さんから教えてもらって対応しました。時を経て,後輩薬剤師が初見だったのか「これってなんですか?」となったので情報共有として記事としようと思います。
処方例
バイアスピリン錠100mg 1錠 1日1回 朝食後30日分
初めて見た時,ほんとにサッパリわからなかったでちゅ
そうやったね。けど,ぼくもそうやったから改めて一緒に勉強出来たら良いなって思うねん
ちょっとしらべてまとめたのがありまちゅので,見て頂けませんか?
目次
妊婦さんに出されたバイアスピリンの処方意図とは?
- 産婦人科の処方箋でバイアスピリンが処方されているが,この処方意図とは?
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抗リン脂質抗体症候群合併妊娠に対する治療
- 抗リン脂質抗体症候群ってなんですか?
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抗リン脂質抗体症候群(APS)は,動・静脈血栓症ならびに習慣流産,妊娠高血圧
症候群などの産科合併症を主要な臨床所見とし,抗リン脂質抗体(aPL)が検出される
ことにより診断される疾患群のこと
- 抗リン脂質抗体症候群ってどんな症状が出るのですか?
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APSに認められる血栓症の特徴としては,動脈にも静脈にもみられることである.
静脈系では深部静脈血栓症が多く,これによる肺塞栓を伴う症例もある.
動脈系では 脳梗塞,網膜動脈血栓症による黒内障などがある.
血栓症以外の病態として,網状皮斑や弁膜症がある.また,検査所見として,血小板減少や低補体血症をしばしば認める.まれながらAPS腎症を伴う症例もあるので,妊娠を考える場合には特に腎機能や高血圧への留意が必要である.
産科的APSの病態である流死産を,血栓傾向による「胎盤の梗塞」という機序だけで説明されているレビューを見かけるが,抗リン脂質抗体が血管内皮細胞や絨毛膜細胞を障害することによる胎盤機能不全も重要な病態として考えられている 9).
実際に,APS合併妊娠の標準的治療であり,抗血栓効果のある低用量アスピリン(LDA)とヘパリンで治療しても胎児発育不全(FGR)や妊娠高血圧症候群(PIH)などの合併症を起こし,早期に娩出せざるを得なくなる症例を経験する.
- 治療に使う低用量アスピリン(LDA)はいつから投与を開始し,いつまで服用するのでしょうか?
-
低用量(81〜100 mg/日)を妊娠前ないし妊娠後可及的早期より投与する.(中略)
海外では妊娠全期間を通して投与が行われていることが多い10) が,わが国では妊娠28週以降の使用は禁忌となっている.わが国の妊娠と薬データベースの情報をまとめると,LDA投与に関してはほぼ安全であると考えられるが, 分娩の1〜2週間前には出血傾向の問題を回避するために中止することが望ましいとされる. (中略)
LDA投与の終了時期の目安を妊娠28〜36週とするが,28週以降の継続はその必要性を十分に検討したうえで,患者の同意を得て行う.海外では,LDA による奇形の明らかな増加はないと報告されている14, 15).
すごく大切な内容やね。処方箋を持ってきた患者さんに対する接し方も同時に考えなきゃって思った。はじめての妊娠でない可能性が殆どだろうからね。
そうでちゅね。あと,投与期間をしっかりと確認したいと思いましゅ!
せやね。
いつから服用開始しているか,現在妊娠何週目なのか,何週目まで服用する予定と医師から聞いているか薬歴の表紙にしっかりと書きこんでいこか!
はいっ!あとは出来る限りのフォローアップをしたいと思いまちゅ☆
けいしゅけイオシ勉強サイト
今回の記事はここまでや☆
最後まで読んでくださってホンマおおきにっ!!お時間を使って読んでくださったことに心から感謝申し上げます!
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