アトーゼット配合錠LD/HDへの憂鬱【ゼチーア錠(エゼチミブ)×リピトール錠(アトルバスタチン)】は必要か?

アトーゼット配合錠LD/HD

最近ちょっぴりワードプレス(WordPress)関連の記事ばかりを書いていて薬剤師っぽくなくなっていました。

薬の記事も書きたくってバクハツしそうやったので猛烈な勢いで書き出しています。

ゼチーア錠(エゼチミブ)の合剤、アトーゼット配合錠LD/HDへの憂鬱について書こうと思います。

 

皆様こんばんは。

 

いらへんと言われることもあるようですが「薬剤師」をしております。

わたくし、けいしゅけと申します!

不労所得ゲッターになりたいんですが、投資の勉強やらもしつつ、何かしら事業を興し、軌道にのせれば・・・・あと100年くらいかかりそうです。

そうそう、髪の毛の色は黒です☆でも必要なら、染めますよ。

 

最近、医療批判ネタ芸人教育現場芸人の活動が注目を浴びているようです。

Twitterを見ていたら、たぶんやけど「一発屋」と思われる芸人さんの面白い記事が出回っていたので、僕も便乗してちょっとだけ触れておきました。

 

まぁ~、面白いくらいに

人を不愉快にさせて、かつ、スベってましたね。

さすが「一発屋」といったところやと思いますわ。来年はたぶん見ないやろうなぁ。

 

 

え?

 

 

芸人とちゃうの??

 

 

マジ? ・・・マチガエタか。

 

 

ま、えっか。放置で。

 


アトーゼット配合錠って何の薬ですか?何と何を組み合わせたものですか?

アトーゼット配合錠=ゼチーア錠+リピトール錠

さて先日、高脂血症治療薬の合剤が製造販売の承認が下りたで!ってことで調べてみたところ9月27日に製造販売承認が下りた商品がありました。

「アトーゼットTM配合錠」(エゼチミブ/アトルバスタチンカルシウム水和物配合錠)

これがその新商品です。

 

MEMO
アトーゼット配合錠LD/HDの中身の用量の内訳は??

アトーゼット配合錠LD=エゼチミブ10mg + アトルバスタチン10mg

アトーゼット配合錠HD=エゼチミブ10mg + アトルバスタチン20mg

 

エゼチミブというのは商品名でいうと「ゼチーア錠」という名前で、

アトルバスタチンは「リピトール錠」って名前でそれぞれ処方箋医薬品として存在しています。

注意)ドラッグストアには置いてません。病院に行って処方箋を書いてもらわないと飲めませんよ。

 

補足やで☆

ゼチーア錠(エゼチミブ)は小腸からコレステロールが吸収されることを抑えることによってコレステロールの数値を改善する薬です。

この薬にはジェネリック医薬品がありません。

 

リピトール(アトルバスタチン)はストロングスタチンというカテゴリーに入る薬で、肝臓でコレステロールが作られるのを抑えることで悪玉コレステロールの量を減らします。

現在ジェネリック医薬品が出ています。

 

ちなみに薬価は2017.11現在

  • リピトール錠5mg 51.80円/錠 ※ジェネリックは15.2円~26.4円/錠
  • リピトール錠10mg 98.60円/錠 ※ジェネリックは29.2円~50.4円/錠
  • ゼチーア錠10mg 185.30円/錠

となっています。

 

アトーゼット配合錠の特徴など基本情報まとめ

それでは、アトーゼット配合錠について基本情報 1)  2) をまとめていこうと思う。

飲んではいけない人に、どんな人が該当しますか?

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 重篤な肝機能障害のある患者及び肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者
    急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸〔肝硬変患者において、アトルバスタチンの血漿中 HMGCoA還元酵素阻害活性体濃度が健康成人に比べて上昇した(AUC で 4.4~9.8 倍)臨床試験成績がある。したがって、これらの患者ではアトルバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。また、アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)〕
  3. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
  4. テラプレビル(C型肝炎治療薬:テラビック錠)、オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル(C型肝炎治療薬:ヴィキラックス配合錠)を投与中の患者

ざっくり言うと、妊婦さんと肝機能が低下している患者さんには投与が禁止やで!って事やね。

 

できれば飲まない方が良い人として、どんな人が該当しますか?

腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者にアトーゼット配合錠とフィブラート系薬剤を併用する場合には、

治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。

〔HMG-CoA 還元酵素阻害剤とフィブラート系薬剤との併用において、横紋筋融解症があらわれやすい。〕

 

MEMO
横紋筋融解症(おうもんきん ゆうかいしょう)って何ですか? 3) 

紋筋融解症は、骨格筋の細胞が融解、壊死することにより、筋肉の痛みや脱力などを生じる病態をいいます。

その際、血液中に流出した大量の筋肉の成分(ミオグロビン)により、腎臓の尿細管がダメージを受ける結果、急性腎不全を引き起こすことがあります。

また、まれに呼吸筋が障害され、呼吸困難になる場合があります。

横紋筋融解症は多臓器不全などを併発して生命に危険が及んだり、回復しても重篤な障害を残したりする可能性のある危険な副作用です。

すみやかな対応(服用中止、輸液療法、血液透析など)により腎機能の保護をはかり、回復の可能性を高める必要があります。

原因医薬品としては、さまざまな種類の医薬品があげられますが、使用頻度の高い医薬品では高脂血症薬、抗生物質(ニューキノロン系)などが知られています。

早期発見と早期対応のポイント

「手足・肩・腰・その他の筋肉が痛む、」「手足がしびれる」、「手足に力がはいらない」、「こわばる」、「全身がだるい」、「尿の色が赤褐色になる」などの症状に気づいた場合で、

医薬品を服用している場合には、いったん中止して、すみやかに医師・薬剤師に相談してください。

また、医療機関を受診する際には、服用した医薬品の種類、服用からどのくらいたっているのかなどを医師に知らせてください。

 

ただし、この横紋筋融解症については、近年の論文 4) で発症リスクはノセボ効果(全く効果のない薬でも思い込みによって副作用が出てしまう効果のこと)によるものであるという可能性が示唆されています。

 

→ 注意すべきは腎機能低下患者かどうかの確認! 薬剤師として、このポイントをしっかりと押さえておきたい!!

 

効能・効果と用法・用量

【効能・効果】

高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症

効能・効果に関連する使用上の注意

  • 本剤を高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療の第一選択薬として用いないこと。
  • 適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
  • ホモ接合体性家族性高コレステロール血症については、LDL アフェレーシス等の非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。

【用法・用量】

通常、成人には 1 日 1 回 1 錠(エゼチミブ/アトルバスタチンとして 10mg/10mg 又は 10mg/20mg)を食後に経口投与する。

 用法・用量に関連する使用上の注意

1. 以下のエゼチミブとアトルバスタチンカルシウム水和物の用法・用量を踏まえ、患者毎に本剤の適用を考慮すること。

エゼチミブ

通常、成人にはエゼチミブとして 1 回 10mg を 1 日 1 回食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。

アトルバスタチンカルシウム水和物

・高コレステロール血症

通常、成人にはアトルバスタチンとして 10mg を 1 日1 回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は 1 日 20mg まで増量できる。

・家族性高コレステロール血症

通常、成人にはアトルバスタチンとして 10mg を 1 日1 回経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は 1 日 40mg まで増量できる。

2. 原則として、エゼチミブ 10mg 及びアトルバスタチンとして 10mg を併用している場合、あるいはアトルバスタチンとして 10mg を使用し効果不十分な場合に、本剤 LD(エゼチミブ/アトルバスタチンとして 10mg/10mg)の適用を検討すること。

3. 原則として、エゼチミブ 10mg 及びアトルバスタチンとして 20mg を併用している場合、あるいはアトルバスタチンとして 20mg 又はエゼチミブ/アトルバスタチンとして 10mg/10mg を使用し効果不十分な場合に、本剤HD( エ ゼ チ ミ ブ / ア ト ル バ ス タ チ ン と し て10mg/20mg)の適用を検討すること。

 

主な副作用は何ですか?

国内の臨床試験では、272 例中 4 例(1.5%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められています。

(胃腸障害 2 例、 腹部膨満 1例、 便秘 1例、 胃炎 1例)

思っている以上に副作用が少ないという印象やね。

 

飲み合わせの悪いものを教えてください!

①フィブラート系薬剤、ニコチン酸製剤

HMG-CoA 還元酵素阻害剤とフィブラート系薬剤又はニコチン製剤との併用により、

  • 筋肉痛
  • 脱力感
  • クレアチンキナーゼ(クレアチンホスホキナーゼ)[CK(CPK)]上昇
  • 血中及び尿中ミオグロビン上昇

を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告があることから併用注意とした。

②免疫抑制剤

エゼチミブとシクロスポリンとの併用により、

エゼチミブ及びシクロスポリンの血中濃度上昇が報告されている。

また、HMG-CoA 還元酵素阻害剤とシクロスポリンとの併用により、

筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告があること、

シクロスポリンとの併用によりアトルバスタチンの AUC0-24hrが 8.7 倍に上昇したとの報告があることから併用注意とした。

③アゾール系抗真菌薬、エリスロマイシン

アトルバスタチンとイトラコナゾールとの併用により、アトルバスタチンの AUC0-72h が 3.2 倍に上昇した。

また、エリスロマイシンとの併用で血漿中 HMG-CoA 還元酵素阻害活性体濃度が上昇(Cmax:+37.9%、AUC0-∞:+32.5%)し、エリスロマイシンによる代謝阻害が示唆されたとの報告があることから併用注意とした。

HMG-CoA 還元酵素阻害剤とアゾール系抗真菌薬との併用により、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。

④クラリスロマイシン

アトルバスタチンとクラリスロマイシンとの併用により、アトルバスタチンの血漿中薬物濃度の有意な上昇(Cmax: +55.9%、AUC0-Tlast: +81.8%)がみられたとの報告があることから併用注意とした。

⑤HIV プロテアーゼ阻害剤

アトルバスタチンとメシル酸ネルフィナビルとの併用により、アトルバスタチンの AUC が約1.7 倍上昇したとの報告があることから併用注意とした。

⑥グラゾプレビル

アトルバスタチンとグラゾプレビルとの併用により、アトルバスタチンの Cmax が 5.66 倍、AUC0-∞が 3.00 倍上昇したとの報告があることから併用注意とした。

⑦グレープフルーツジュース

アトルバスタチンとグレープフルーツジュース 1.2 L/日との併用により、アトルバスタチンのAUC0-72hrが約 2.5 倍に上昇したとの報告があることから併用注意とした。

⑧エファビレンツ

アトルバスタチンとエファビレンツとの併用により、アトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-12%、AUC0-24hr:-43%)との報告があることから併用注意とした。

⑨リファンピシン

アトルバスタチンとリファンピシンとの併用により、アトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-40%、AUC:-80%)との報告があることから併用注意とした。

⑩ベキサロテン

アトルバスタチンとベキサロテンとの併用により、アトルバスタチンの AUC が約 50%低下したとの報告があることから併用注意とした。

⑪陰イオン交換樹脂

エゼチミブと陰イオン交換樹脂との併用によりエゼチミブの血中濃度の低下がみられたこと及びアトルバスタチンと陰イオン交換樹脂との併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が25%低下したことから併用注意とした。

⑫ジゴキシン

アトルバスタチンとジゴキシンとの併用により、ジゴキシンの血漿中濃度が上昇した(アトルバスタチン 10mg 投与で Cmax:+9.9%、AUC0-24hr:+3.6%、アトルバスタチン 80mg 投与でCmax:+20.0%、AUC0-24hr:+14.8%)との報告があることから併用注意とした。

⑬経口避妊薬

アトルバスタチンと経口避妊薬との併用により、ノルエチンドロン(Cmax:+24%、AUC0-24hr:+28%)及びエチニルエストラジオール(Cmax:+30%、AUC0-24hr:+19%)の血漿中濃度が上昇したとの報告があることから併用注意とした。

⑭クマリン系抗凝血剤

エゼチミブとクマリン系抗凝固剤との併用により、プロトロンビン時間国際標準比の上昇がみられたことから併用注意とした。

 

ところで、エゼチミブって高いですけど効きますか?エビデンスはあるの

これについては、IMPROVE-IT試験 5) と言う過去に行われた有名研究の論文があり、

18000人の患者さんを

  • シンバスタチンというスタチン系の高コレステロール血症治療薬をプラセボと一緒に飲ませるグループ(実質、シンバスタチンの単独投与ということ)
  • シンバスタチンに加えてエゼチミブを加えたグループ

の2つに分けて、

主要エンドポイント【心臓血管死、非致死的心筋梗塞、再入院が必要な不安定狭心症、冠動脈再建術(無作為化後30日以上)、または非致死的脳卒中の複合】

これらが起こるリスクがどれくらい減るのか?

を追跡調査した結果、7年間での主要エンドポイントのKaplan-Meier事象率は、

シンバスタチン単独治療群の34.7%と比較して、シンバスタチン – エゼチミブ群で32.7%(絶対リスク差、2.0%ポイント;ハザード比0.936; 95%信頼区間、0.89~0.99; P = 0.016)。となった。

タコちゅけ

いまいちピンと来ませんでしゅ!

けいしゅけ

うん。

これね、絶対リスク差が2%やろ?

ってことは、主要エンドポイント【心臓血管死、非致死的心筋梗塞、再入院が必要な不安定狭心症、冠動脈再建術(無作為化後30日以上)、または非致死的脳卒中の複合】を1件防ぐために、何人にエゼチミブを併用する治療をすればいいのか?を計算するとやね、

NNT=50 つまり、50人にこの治療をする必要があるって計算ができるねん。

逆に言えば、残りの49人はエゼチミブを一緒に飲まない人と主要エンドポイントの発症リスクは同じであるとも考えられるねん。

タコちゅけ

え?

じゃぁ、エゼチミブってゼチーア錠の事ですよね?1日1錠185.3円×30日(1カ月)×7年間(84カ月)≒ 467000円

もお金を払って薬を飲み続けたのに、50人中49人は・・・意味がなかったって事なんでしゅか?? 

けいしゅけ

そうゆうことになるね。

しかも、この試験さ、エンドポイントをよく見ると5項目もあって有意差が出やすい試験デザインになってるんよ。

そやから絶対リスクの差が2%って言ったって、心臓血管死という「死亡」そのもののリスクの差はもーーーーーっと小さいことになる。

・・・・微妙やねんよ。

2017.11現在でのエビデンスではエゼチミブは微妙だ

もしかしたら他に有意差が証明されている論文があって僕が読めていなければご指摘いただきたいのですが、

僕の知る限りにおいては、現段階でのエビデンスではエゼチミブの治療効果は極めて玉虫色という印象があります。

 

スタチン系のコレステロールを下げる薬のエビデンスはどうですか?

スタチン系の薬に関しては、1次予防としてのリスク低下のエビデンスが存在している 6)

一時期、スタチンは飲んだらアカン!みたいな「とんでも医療」が週刊誌で大々的に報じられたけれど、

この論文の結果を載せて「スタチン、飲んだ方が良いよ」と言っておきたい。

スタチンとプラセボとスタチンとを比較した19の試験(n = 71344の参加者[範囲、95-17 802]

平均年齢、51-66歳)

スタチン治療は総死亡リスク低下(相対リスク比0.86[95%信頼区間0.80~0.93]I2=0%、絶対差‐0.40%[95%信頼区間-0.64~‐0.17]

心血管死亡(相対リスク比0.69[95%信頼区間0.54~0.88]I=54%、絶対差-0.43%[95%信頼区間-0.75~-0.11]

脳卒中(相対リスク比0.71[95%信頼区間0.62~0.82]I2=0%、絶対差-0.38%[95%信頼区間-0.53~-0.23])

心筋梗塞(相対リスク比0.64[95%信頼区間0.57~0.71]I2=0%、絶対差-0.81%[95%信頼区間-1.19~-0.43]

複合心血管アウトカム(相対リスク比0.70[95%信頼区間0.63~0.78]I2=36%、絶対差-1.39[95%信頼区間-1.79~―0.99])

相対的利益は、顕著な高脂血症のない集団(総コレステロールレベル<200mg / dL)を含む、人口統計学および臨床サブグループにおいて一貫してみられた。

ベースラインリスクが高いサブグループでは、絶対的な便益が高かった。

 

ただし、高齢者に対する1次予防効果としてリスクを低下させるエビデンスは今のところ見当たらない。  7)  8)

かといって高齢者においてスタチンが全く意味のないものであるか?と言えばそうとは言い切れへん。例えば、脳血管イベントの既往がある患者さんの再発リスクを予防する作用が明らかに示されているからや。 9)

 

そうそう。

ちなみに、スタチン系は

スタンダードスタチン

  • シンバスタチン(先発品の商品名:リポバス)
  • プラバスタチン(先発品の商品名:メバロチン)
  • フルバスタチン(先発品の商品名:ローコール)

ストロングスタチン

  • アトルバスタチン(先発品の商品名:リピトール)
  • ピタバスタチン(先発品の商品名:リバロ)
  • ロスバスタチン(先発品の商品名:クレストール)

という分類の仕方があって、名前通りストロングスタチンはスタンダードスタチンよりも悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の数値を下げる効果が強いとされてるんやで。

となれば、ストロングスタチンを飲んでLDLを強力に下げた方が死亡率は下がるのか?と思うんやけど、そうでもないねん。 10)

けいしゅけ

前置きが長くなったけれど、スタチンに関してはエビデンスが豊富にある。

ひとまず言えるのは、スタチンを飲むのが必要だ!と判断される場合やったら、ひとまず飲んだ方が良いよね~って事や。

タコちゅけ

週刊誌の情報を見て「飲みたくない!」っていう人もいましゅよね?

その場合はどうしたらいいんでちゅか??

けいしゅけ

ひとまず僕らが知っている有益であろうというエビデンス情報を懇切丁寧にわかりやすく噛み砕いて説明する事なんとちゃうか?

ただ、治療の判断って患者さんの意向も重要な1つの決定材料やから、十分に説明して、飲まない場合のリスクも説明しても

「飲みたくない!」

って言われた場合には、その意見を尊重することも大事なのかも知れへんよ、タコちゅけ。

エビデンスだけを押し付けたってアカンのよ。もどかしいけどもさ。

 

まとめ。 で、結局アトーゼット配合錠ってどうなん?けいしゅけの意見

てなわけで、アトーゼット配合錠を発端として高脂血症薬のエビデンスも羅列しながら吟味をしてみました。

 

僕の意見は、「アトーゼット配合錠は微妙である」やね。

 

 

根拠はエゼチミブが命に対して費用対効果がメッチャクチャ悪いことが一番の理由や。

なんなん?7年間で総額 約47万円(年間約7万円) もかけて 50人に1人しか命にかかわるようなイベントを抑制できないって。

たしかに配合されているもう片方のスタチン系薬剤、アトルバスタチンについては科学的根拠がしっかりあるからええわいな。国民皆保険を使ってみんなでお金を出し合ってお互いに命を救いあえる気がするもん。

 

でもエゼチミブは微妙ちゃう?

例えばサービス付き高齢者住宅って最近流行りの介護施設があるんやけどさ(街中でもよく見かけるやろ?)、大抵1施設で入居者さんは30人くらいなんよ。

これ2施設で50人の入居者さんがいたとして、全員に7年間エゼチミブを飲ませたとしましょうよ。(*あくまで仮定として)

50人×47万円/7年間=2350万円

のお金をかけてたったの1人ですわ。命に係わるイベントを免れるのは。イベントであって、死亡ではないで?

 

う~ん、明らかに費用対効果が悪い。医療費が爆発する!!!って財務省も声高に叫んでいるこの状況で・・・微妙や。

 

ちなみに、アトーゼットにもう一つ言いたいことがある。

エゼチミブが微妙なのはもちろんやけど、配合されているアトルバスタチンの量が多いわ!なんで10mgと20mgなん?

日本でメジャーな用量って5mgと10mgなのに・・・。

とにかくLDLの数値を下げたる! どや?効くやろ? LDL下がったやろぉ~?やっほほーぃ!!

って言いたいのでしょうか?

 

ひとまず、こういった事からけいしゅけは、「アトーゼット配合錠は微妙である」と言いたいです。

これやったら、スタチン系薬剤がジェネリックもあってイベント抑制もできるのだから、スタチン系薬剤単独処方でいいやん!って思ってます。

 

アトーゼット配合錠について、皆さんはどう考えますか??

 

 

1) アトーゼット配合錠 添付文書

2) アトーゼット配合錠 インタビューフォーム

3) 厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 横紋筋融解症

4) Gupta A.et.al. Adverse events associated with unblinded, but not with blinded, statin therapy in the Anglo-Scandinavian Cardiac Outcomes Trial-Lipid-Lowering Arm (ASCOT-LLA): a randomised double-blind placebo-controlled trial and its non-randomised non-blind extension phase.

Lancet. 2017 May 2. pii: S0140-6736(17)31075-9.

PMID: 28476288

5) Ezetimibe Added to Statin Therapy after Acute Coronary Syndromes.

N Engl J Med. 2015 Jun 18;372(25):2387-97. doi: 10.1056/NEJMoa1410489. Epub 2015 Jun 3.

PMID: 26039521 DOI: 10.1056/NEJMoa1410489

6) Statins for Prevention of Cardiovascular Disease in Adults: Evidence Report and Systematic Review for the US Preventive Services Task Force.

JAMA. 2016 Nov 15;316(19):2008-2024. doi: 10.1001/jama.2015.15629.

PMID: 27838722 DOI: 10.1001/jama.2015.15629

7) Effect of Statin Treatment vs Usual Care on Primary Cardiovascular Prevention Among Older Adults: The ALLHAT-LLT Randomized Clinical Trial.

JAMA Intern Med. 2017 Jul 1;177(7):955-965. doi: 10.1001/jamainternmed.2017.1442.

PMID: 28531241 DOI: 10.1001 / jamainternmed.2017.1442

8) Risks of Statin Therapy in Older Adults.

JAMA Intern Med. 2017 Jul 1;177(7):966. doi: 10.1001/jamainternmed.2017.1457.

PMID: 28531249 DOI: 10.1001/jamainternmed.2017.1457

9) Flint AC.et.al. Statin Adherence Is Associated With Reduced Recurrent Stroke Risk in Patients With or Without Atrial Fibrillation.

Stroke. 2017 Jul;48(7):1788-1794. doi: 10.1161/STROKEAHA.117.017343. Epub 2017 Jun 8.

PMID: 28596457 DOI: 10.1161/STROKEAHA.117.017343

10) Efficacy and safety of long-term treatment with statins for coronary heart disease: A Bayesian network meta-analysis.

Atherosclerosis. 2016 Nov;254:215-227. doi: 10.1016/j.atherosclerosis.2016.10.025. Epub 2016 Oct 14.

PMID: 27764723 DOI: 10.1016/j.atherosclerosis.2016.10.025


 

けいしゅけ

今回の記事はいかがでしたか? アナタのお役に立てていれば幸いです!

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待ってます!!

2 Comments

けいしゅけ けいしゅけ

たけちゃん先生~!!1

コメントありがとうございます!!!光栄です!!
仰る通りですね☆こういった配合剤の難点と言いますか、気を付けないといけないところですね。 
そして、ゼチーアだけ処方からのアトーゼット切り替えはできない!といったアトーゼットを処方するには決められた段階を踏まなアカンというハードルがあるんよ~
っていう感じで、処方するためのの段階の踏み方も記事に今夜あたり盛り込もうと思います

なにより、コメント頂戴出来て嬉しいです!ありがとうございます!!

けいしゅけ。

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