ラキソベロン錠やプルゼニド錠からラキソベロン内用液に切り替える場合,何滴になるの??
もしくは,ラキソベロン内用液からラキソベロン錠やプルゼニド錠に切り替える場合,何錠になるの??
いきなりですが問題です。上記の答え,分かりますでしょうか?
本記事では,用量換算と言う視点から下剤の使い方を見ていくと共に,それができることで医療者にとって何ができるか?を考えたいと思います。
ラキソベロン内用液 ⇔ プルゼニド錠・ラキソベロン錠などへの換算が必要な場合とは?
医療の現場では,ラキソベロン内用液を処方された患者さんが「やっぱり錠剤が良い。持ち運びやすいし。」「前までは錠剤でもらってたから,液体じゃないのんがええわ。」など,様々な理由で処方変更を希望する場合があります。
その逆もあります。
「錠剤より便の調子に合わせて飲む量の調節がしやすいから,ラキソベロン内用液にして欲しい」といった要望がこれにあたります。
こういった場合に,換算ができる必要があると僕は考えています。

もちろん計算結果は理論上の用量やから,実際に服用した場合に全く同じ効果を担保するわけではないわ。
そやけど,近似値としての用量換算すらできへんかったら,疑義照会するときに「錠剤(内用液)の方が良いって患者さんが言うてます。処方変更お願いします~。」ってなるやん。それさ…薬剤師がする疑義照会って言えるんやろか?
少なくとも薬剤師は薬のプロフェッショナルやねんから,近似値を計算して用量も併記したうえで,医師へ「患者さんの希望があるので,錠剤(内用液)で,〇錠(滴)への変更を提案したいのですが,いかがでしょうか?」くらいは言いたいやん??



患者さんからの電話や施設で介護士の方からの質問で,どれくらいの強さなんでちゅか?って言われた時にも使えそうでしゅね。
初めてラキソベロン内用液が出た患者さんが「今回,1回15滴って書いてあるねんけど,これって前に飲んでたプルゼニドでいうたらどれくらいの強さになるのん?なんか不安やねん」って聞いてくださったことがあるんでちゅけど,お答えすると「ありがとう!メッチャ安心したよ☆タコちゅけさんに聞いてよかったです。おおきに☆」って言っていただけたんでしゅよね。
- 剤形変更を伴う疑義照会をするとき
- 患者さんから,以前飲んでいた剤形との作用強度がどれほど違うか?と質問された時に説得力のある説明ができる
- 介護施設において,介護士さんへ情報提供・情報共有を行うとき
ホントにあった,用量換算の話
実際問題,僕が「う~ん,やっぱり換算できたほうがええなぁ」と思ったケースを紹介します。
ケース①:外来患者さんからの問合せにドキッ!!
まず最初に紹介したいのは,患者さんからの質問や。
ラキソベロン内用液って処方されるのは初めてなんやけどな,
①これってキツいん?
②今回の飲み方(1回◎滴)やと何日分になるん?
この質問に答える前に,僕が考えたのは以下の3つ
- キツイかどうかは感じ方が人それぞれやから答えにくい。別の薬に換算して表現することで,処方薬の効果の強さを患者さんにイメージしてもらえるんちゃうやろか
- ラキソベロン液が1本(10mL)で何滴出るのかを患者さんって知っているのんやろか?1本で150滴出るって伝えよう!
- おまけの情報として,何時間後に効果が発現するかも伝えよぉっと☆
ケース②:訪問看護師やヘルパーさんに,錠剤からの切り替えに関する問合せがあった
次に紹介したいケース。これも実際に経験したものや。
センノシド錠剤よりも調節しやすいと思うので,ラキソベロン内用液(ピコスルファートナトリウム内用液)に切り替えたいのですが,どのくらいの量を飲ませたら良いですか??処方変更を医師に提案お願いします。
この質問に答える際にも,僕が考えたのは先の外来患者さんとほぼ同じでした。
- 別の薬への換算表をつくってお渡しすることで,介護の現場の皆さんにお役立ていただけるかもしれへん
- おまけの情報①として,ラキソベロン液が1本(10mL)で何滴出るのかを知っておいてもらおう。1本で150滴出るってことを。
- おまけの情報②として,何時間後に効果が発現するかも伝えよぉっと☆これはむしろ,各入居者さんの便意発言時間の違いを教えてもらうことになりそうやけど…。



前置きが長くてごめんなさい。そやけど,こんな風に換算が必要な場合ってあるねん。それを伝えたかったんですわ。
それでは,これらの質問に答えるための知識を紹介していきますね☆
同じテーマでもう一つ記事を書いています☆


ラキソベロン内用液の飲み方がわからないアナタに読んで欲しい記事


軟膏や目薬の処方量を何日分か答えよう
ラキソベロン(ピコスルファートNa)内用液0.75%の基礎知識
その① ラキソベロン内用液は1本(10mL)で150滴出る
まずはこれ。ラキソベロン内用液は15滴で1mL出るように作られているねんで🎵



ラキソベロン内用液1本10mL,1本で出るのは150滴!
メモしまちゅ~!!
処方例) ラキソベロン内用液 便秘時 1回15滴
こんな処方だったとしたら,1本で何回分使える?カンタンやんね?
そう,150÷15=10回分や!!!ムーッチャ簡単やろ?



はい,気持ちいいので次行きまーす🎵
その② 効果発現は服用後8~12時間後やで☆
これについては,個人差があるので幅が広いことを頭に入れときたい。つまり,患者さんによって服用する”ちょうどいい”タイミング”が違うねん。



こんな感じでお伺いすることで,何時に飲んだらいつ頃便意を感じるか目安を伝えられるやろ?
繰り返すと,ラキソベロン内用液の効果が出るのは一般的に飲んでから8~12時間後やったよね。もし,寝るのが夜の12時で起きるのが朝6時という人がいたとするわな。この場合,寝る前に飲んだら効果が出るのは朝の8時~昼の12時ってことになる。
もし仕事をしている人やと,出勤途中か,午前中の仕事がノッてきた時にウンチングタイムが訪れてしまうわけや。
「寝る前に飲んだらしんどかったんやけど(# ゚Д゚)ゴルァ!!」
と怒られちゃうかも知れへんで?



なるほどぉ~☆
患者さんの生活リズムを聞くことが,飲むタイミングの説明をするにあたってすんごい大事になるんでちゅね☆



その通り!!
実際に薬を飲むのは何時ごろか?そして,実際に便意を感じたのは何時間後だったのか?を記録しておいてもらうよう伝えるのが大事やねんで🎵
ちなみに最もポピュラーな服用のタイミングは寝る前(夕食後から寝る前までの間を含む)
仮に夜の10時に服用した場合,8~12時間後は朝の6時~10時になります。これなら,起床時~朝食後までには便意が来るだろうと考えて設定した服薬のタイミングって言えそうですね。
応用として,朝に服用してもらうのも良いかも知れません。これなら朝の7時に飲んだとすると,便意は夕方から夜に来ると予測できますわ。朝や昼間に便意が来るのを避けたい人には,こういった飲み方がフィットするかも知れへんね🎵
その③ ラキソベロン内用液の味ってどんな味?
投薬時に知っておくと便利なのが味。なかなか試し飲みするわけにはいかへんよね?なので僕が代わりに試飲しました。



ラキソベロン内用液って,甘いねん
苦いかと思てたわ~。
勝手に納得したことがありました。そうか,そやから味が嫌いや!って聞いたことがなかったんや!って。
腹を痛めた甲斐があったわw
これで味を患者さんに伝えられるわ,ムフフ。 ブリっ
・・・失礼。



後日,ネットで
味は甘い
と書いてあったのを見て,先生が凹んでたのは内緒でちゅ
ラキソベロン錠2.5mgやプルゼニド錠12mg 1錠は,ラキソベロン内用液で何滴か?
換算できるようになっちゃおう!!
答えを先に言うわ。
- ラキソベロン錠2.5mg 1 錠 = ラキソベロン内用液 5 滴
- プルゼニド錠12mg 1 錠 = ラキソベロン内用液 6 滴
以上や。
これ,覚えといて欲しい🎵
ラキソベロン錠やプルゼニド錠1錠当たりラキソベロン内用液何滴になるのか?を理屈で理解したい人のために解説や
ラキソベロン錠2.5mg 1錠はラキソベロン内用液何滴か?
ラキソベロン内用液は0.75%製剤やね。
つまり,ラキソベロン内用液1mLの中に,7.5mgのピコスルファートナトリウムが入っていることを示すねん。
さっき書いた通り,1mL= 15 滴という予備知識を合わせて考えよう。
ラキソベロン錠2.5mg 1錠 = ラキソベロン内用液 0.33mL = ラキソベロン内用液5滴
ってなるよね☆
証明終了や!スッキリした??
プルゼニド錠12mg 1錠はラキソベロン内用液何滴か?
ここまでわかってくるとさ,ちなみにセンノシド錠12mg(プルゼニド錠12mg)との換算はどうなるん?
と思えへん?
成分が違うから直接的に計算は不可能や。
だから…メーカーDIに問い合わせましたぁ(笑)
他力本願!!!そして答えは明快やったわ。



・・・了解。
丸暗記が嫌いな僕にとってはこれはしんどい(´;ω;`)
でもこればかりは仕方ないよね💦
この項のまとめ
- ラキソベロン錠2.5mg 1錠 = ラキソベロン内用液 5滴
- プルゼニド錠12mg 1錠 = ラキソベロン内用液 6滴
さぁ,ここまで読んだからには投薬で熱く語ってまえ!!
ここまで読んで覚えてしまった知識があれば,ラキソベロン内用液はあなたにとって扱いやすいものになったんとちゃうかなぁ。
さぁ,自信をもって患者さんに説明したり,他の製剤からの換算をして処方提案に活かしちゃいましょう!!
インプット情報はアウトプットすると定着しやすいから,ガンガン投薬で語ってください(アウトプットしまくる)!!



ラキソベロン内用液。すんごいポピュラーで,しょっちゅう触るお薬やけど,改めて勉強すると面白いねぇ!



はいっ!楽しかったでちゅ☆
今回の記事はここまでや☆
最後まで読んでくださってホンマおおきにっ!!お時間を使って読んでくださったことに心から感謝申し上げます!
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コメント一覧 (1件)
看護師5年目ですが知らなかったありがとうございます!!!勉強になった!