けいしゅけです!いつも読んでくださってありがとうございます☆
A型インフルエンザウイルスってどうやって変異してるんだ?
これをまとめていきますで~。
なぜ,A型インフルエンザウイルスは変異しやすいのか?これにはヘマグルチニン(HA)とノイラミニターゼ(NA)が関係しているんよ。
なんやて?
ヘチマとミイラ???
そんな素人前回のアナタに届けたい
投薬のときに何を語ろうか・・・と思案している薬剤師のアナタにも話のネタとしても医療人としての基礎知識として知ってほしくて届けたい!
そんなわけで,インフルエンザウイルスの変異についてまとめまっせ!
ほな,いこっか~
インフルエンザウイルスの構造
A型・B型・C型それぞれウイルスの構造が違うって知ってた?
インフルエンザウイルスの形ってね,
つるっとしたボールに何種類かの釘を刺したような形をしているのよ。
下に引用した画像でハッキリさせときますわ。
ちなみに,その釘の刺さり方がインフルエンザの型によって違う。
引用部分を示します
引用元☞ https://www.seirogan.co.jp/fun/infection-control/influenza/influenza.html引用を終了します。
ね?なんか刺さってるでしょ?
この釘の部分が実はインフルエンザの変異や感染したときのインフルエンザウイルスの増殖に深くかかわっているんです。
少し詳しく言うと,釘の部分はスパイクタンパクという糖タンパク質。
スパイクタンパクか・・・見たまんまのネーミングやね。
釘タンパク!とか言ってもええやんね?(←ダサいわ)
HA(ヘマグルチニン)は感染のとき,細胞に入り込むために使われる
出た,ヘチマ!
じゃなくてヘマグルチニン。
これがインフルエンザ君が鳥とかブタとか人間に感染する時,
それらの細胞に入り込むために必要なスパイクタンパクなのだ。
ちなみに感染される方を「宿主」って教科書的には言います。
ウイルスが宿るところ,宿られる主はトリ・ブタ・人間やね。
宿主細胞(宿主って単語使っていくよー)にHAが刺さり,インフルエンザ君は宿主細胞に入り込みます。
そして,自分の複製を宿主細胞さんに作ってもらうわけ(※)。
※説明に必要だからウイルスの増え方を簡単に説明しますでー☆
ウイルスって下等すぎて自分で自分の複製が作れないんですよ。
だから宿主細胞に入り込んで自分のコピーを作らせようとするわけ。
あとは宿主細胞で作ってもらったウイルスのコピーが宿主細胞から飛び出せば,
ウイルス増殖完了ってわけさ。
NA(ノイラミニターゼ)は宿主細胞とHAの合体解除装置
冒頭のミイラの正体がこのノイラミニターゼ。(ミイラは遠い気がするな。このボケは完全にスベッてる)
この役割は,宿主細胞にHA(ヘマグルチニン)をくっつけて侵入に成功したインフル君
無事宿主細胞の中で増殖にも成功!
でも!!
宿主細胞に突き刺さって結合したHAが邪魔でせっかく作ったインフルエンザコピーが出られへん!
このままではまずい,増えただけで何もできへん・・・!!!!
どうする?
どうしたら出られるんや??
そこでインフル君は次なる道具を使います。
チャララチャッチャチャーーーーン♬
ノイラミニターゼぇぇぇぇぇぇ。(ド●えもん風に音読しください。周りから変な目で見られます。)
ノイラミニターゼの役割はこの宿主細胞とHAの結合を切る事!
そしてコピーされたインフルエンザウイルス達を宿主細胞から開放する事なのです!!!
わかりやすい!
ここまでの説明は完璧や!!
ここまでのまとめでインフルエンザの増殖の方法と感染方法がいっしょにわかっちゃいます!
引用部分を示します
ウイルスの増殖
引用元☞ http://www.kansenshou.com/infection-guide-virus-proliferation/
引用を終了します。
この図,1枚で全てわかっちゃいますね。
細かい話はイイんですよ,インフルちゃん侵入⇒増殖⇒放出
これでわかったね。
お待たせ。A・B・C型インフルエンザで何が違うのか?HAとNAさ!!!
前置きが長くなってもた。
てなわけでだ。
構造はどう違うのか?を話していきます。
A型インフルエンザ
HAが16種類(H1~H16)
NAが9種類(N1~N9)
あります。
多いっす
その組み合わせは16×9=144種類。
引用部分を示します
引用元☞ https://www.seirogan.co.jp/fun/infection-control/influenza/influenza.html
引用を終了します。
こんな感じで組み合わせられる。だからA型インフルエンザは多様性が多いと言えるのです。
B型インフルエンザは?
気になるよね?
B型インフルエンザも毎年めちゃ流行るもん。
でも,B型インフルエンザはHAとNAが1種類ずつしかありません。
つまり,変異できまへん!!!
⇒そやから,ワクチンの効果絶大やねん
C型インフルエンザは?
C型はね,鼻くそです。
HAもNAも持ってません。
あるのはHEという,ヘマグルチニンエステラーゼっていう糖タンパクのみ。
これは何なのか?
宿主細胞に感染するために必要なもの。と思っておけば十分です。
C型インフルエンザは症状は軽く,4歳くらいまでに罹るとされており,
これに対する免疫は一生涯続くのだ!
つまり!ただの風邪以下!!!だからC型インフルエンザは無視してよし!鼻くそ!
そんなわけで,新型インフルエンザ=A型インフルと考えてよし!
ここまで読んできたあなた。
ありがとう!
長いよね?ごめんね。
もうちょっとで終わるよ。
ところでA型インフルちゃんのフルモデルチェンジはどうやって起こる?
HAとNAの組み合わせと言っても,
基本的にはマイナーチェンジしか起こらないんですよ。
さっきの表でいえば,
H3N3型ってウイルスがあったとするでしょ?
もし変わるとしてもH3N4とか位なもんなわけです。
その変異はなぜ起こるのか?
簡単に言うと,ウイルスがアホやから。
コピーを宿主細胞で作ってもらうんやけど,
元データがザックリしすぎていて,全く同じコピーができないことがあるんですよ,
ミスコピーってことね。
これが変異の原因。
バカげてるやろ?このアホアホ元データしか持ち合わせないウイルスの特性のおかげで僕ら人類は苦しむわけよ。同時にウイルスの怖さの原因はこれにあるんだけどね。
そしてこのミスコピーはただのマイナーチェンジ,微変化しか起こらない。
だからあんまり問題じゃない。
問題は2種類のA型インフルエンザウイルスが宿主細胞に入った時!
A型インフルエンザウイルスはトリ・ブタ・人間に罹るって先ほど言いました。
たとえば,
鳥にH1N2のウイルスが感染
他の鳥にH12N7のウイルスが感染したとしよう。
これらが同時にブタに感染するとどうなるか?
H12N2なんていうことがおこるんよ!!!!!
全くの新型やん。
しかも,ミスコピーされてみなよ
H12N3なんてのも出てくる可能性があるんです!!!!!
元のウイルスと全然違うやんけ!って話なんですよ。
これがよくメディアがビビって過剰放送する理由なわけです。
変異すると怖いのは,ブタ⇒人間や鳥⇒人間,さらに人間⇒人間と感染するようになること。あと,毒性が一気に増すことがあることなのだ!!
おわりが見えてきてます。もうちょいでこの記事も終わり!もうちょっと読んでね。
そう,これが最終的な結論なんだけれど,
A型インフルエンザの怖さはこれだ。
変異によって感染の仕方や毒性がどうなるのか予想がつかないんですよね。
さらにフルモデルチェンジしちゃっているので,ワクチンも作れてないわけだ。
(毎年144種類のワクチン作れるわけないもんね。流行るのはせいぜい1~2種類程度なのに)
だから感染爆発。パンデミックの発生の恐れが出てくる。
さらにその爆発的な感染が起こったウイルスが強毒性だったら・・・・。
マスコミが大好きな話に突入していくわけです。
まとめでーす
長かったね!
はい,まとめます。
インフルエンザウイルスはA・B・C型が存在する。
その中でもA型は最低最悪の存在。
●16種類のHAと9種類のNAを持っている。(組み合わせ総数144種類)
●宿主が多く,トリ・ブタ・人間に感染する。
●ウイルスはアホなので増殖の途中でミスコピーが起こる。
これらを背景として,変異を起こしやすいという悲劇が起こる。
最低なことに,トヨタ自動車もビックリ!?なフルモデルチェンジをすることがある。
結果として,パンデミックの恐怖を世に与え続ける。
そして,マスコミはこのネタが大好きだ。
B型インフルエンザウイルスは良く流行るけど,単純だ。
HAもNAも1種類しかない。
たまに変異を起こすけど,マイナーチェンジしかないので怖くない。
よって予防接種の効果絶大。怖くない。
C型インフルエンザは忘れてもいい。
HAもNAも持ってないし,
4歳までに感染したら風邪症状で終わって,
免疫は一生涯持続。
怖くない。てか,影薄すぎる存在。
人類にとってはありがたい存在。
A型は少しは見習ってほしい。
おー,まとめたら短い!
でも,まとめだけ読むとわからへんのよね。
インフルエンザの変異のメカニズム,いかがでしたか?
面白かったでしょうか?
素人でもわかる!を目指して書いてみました。
もし役に立ってくれたらいいな。この記事。
では,また別の記事でお会いしましょう!
またね!

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コメント一覧 (4件)
クソ面白いです!僕も薬剤師ですが、ここまでわかりやすく面白くまとめるってすごいです!天才ですね!
見習いたいです!
かたぎり 様
ありがとうございます!そんな風に言ってもらえて光栄です!!
これからも頑張って書きますわ☆
けいしゅけさん。めっちゃわかりやすかったです。でも、ひとつ分からない部分がありました。
「2種類の型が身体に入ったら」の部分の、「鳥にH1N2のウイルスが感染他の鳥にH5N12のウイルスが感染したとしよう」のH5N12は、どこから来るのですか。確かNAは9種類って書いたあったのに??と思ってしまいました。H5N12は変異したものですか?このH5 N12自体の感染性とか毒性は強くないのですか?けいしゅけさんなら優しく教えてくれそうだと思いコメントしました(#^.^#)
いつでも良いので、お時間ある時にお願いいたします。
ミニパイン様
コメントありがとうございます☆メッチャうれしいです!
ご質問の件についてですが、恥ずかしながら、これは完全に僕のミスです(´;ω;`)
H12N5と打っているつもりでしたぁ~!!!
・・・ううう。申し訳ありません。
本文、訂正しておきます☆
けど、何よりもコメントいただけて嬉しいです!今後も本ブログを温かく見守ってやってください☆