まいど!けいしゅけ(@keisyukeblog)です☆
アレルギーの新薬が出たということで,そこそこブロガーの皆さんが記事を書いているので完全に出遅れながらの記事となってしまった。
どうして出遅れたかというと,ブログをWordPressに移行したのと時期がかぶってたからやねん!
そ,そんだけじゃー!
ちくしょう,なんか旬を逃した感じで悔しいものの,書きたい衝動で記事を書くと決意!!
書くと決めたからには体を張ろう!けいしゅけ体当たりレビューでいってまおう!そう決めた。
さて,今回書くのはデザレックス錠5mgについて書いていくぞ!
デザレックス錠の特徴①苦い!
けいしゅけが体当たりレポートできる最大の情報はコレや!
聞いてほしい,いや,見てほしい。
この薬な,添付文書を見るとこんな風に書いてるねん?
性状
剤形・色調
円形・フィルムコーティング錠・うすい赤色
・・・うすい赤色ってのは見りゃわかるわ。
注目なのはフィルムコーティング錠
この記載や。
フイルムコーティングされている薬ってのはツルっとしていて,なんなら,ちょっと甘味を感じますわな。
ほんでもって,こうした薬ってのは原薬の味が悪いからコーディングすることが多い。
なのにデザレックス・・・苦いねん!
コーティングしっかりせぇよ!!!
口に入れた時に,スグ「苦い」と思ったから間違いない。
ゾピクロンのような,あそこまでしつこい苦みではないものの,明らかに苦い。
とにかく「苦い」ということを知っておくと投薬のときに役立つよ。
デザレックスの特徴②でも錠剤は硬くない。もちろん断面は苦い
歯でちょっと噛むだけで真っ二つになりました☆
コーティング薄いんだろうね。
これでわかるのは,粉砕調剤は容易いぜ!ってこと。
ただし,さっきからしつこいけど,苦いのよな(笑)
だから粉砕は向かんわ。胃ろうの患者さんには問題ないけど。
添付文書から拝借すると,
用法及び用量
通常,12歳以上の小児及び成人にはデスロラタジンとして1回5mgを1日1回経口投与する。
こうなってる。
もし12歳くらいで錠剤苦手や!粉砕して!と言われたときには
「苦いで?つぶすんはいいけどオブラート準備しぃや?」
と言ってあげるのが愛やと思う。
デザレックスの特徴③あんま眠くない気がした
これはメーカーが言っている通りな気がするよ。
脳への移行が少ないって謳ってるもんね。
たしかに眠くなかったと思う。
ただ,それよりも大事なのは脳への移行が少ないことから小児適応が取れた時には熱性けいれんの惹起のリスクが少ないと言えるかも?ってところかも知れないわ。
抗ヒスタミン薬は脳内でのヒスタミンも抑えてしまうことで熱性けいれんを起こしやすくする
けいれんしないように脳の興奮を抑えるヒスタミンの脳内での作用を脳内で抑えてしまう結果,熱性けいれんを起こしやすくしてしまうという特徴があることは知ってるよね?
そこんところに考えを及ばせてみた。ま,どうなるのかは数年経たんとわからんが。
デザレックス錠のその他の特徴⇒他の記事で出てるからざっと書くわ
半減期がロラタジンに比べて長くなってるし,活性代謝物やから効果の個人差が少ないっぽい
この表を見てほしい。
理論値でしかないから実際に飲んでみたら結果は違ってくる気もするが,とりあえず。
上から順にセチリジン(ジルテック),デスロラタジン(デザレックス),エバスチン(エバステル),フェキソフェナジン(アレグラ),レボセチリジン(ザイザル),ロラタジン(クラリチン),ミゾラスチン(日本で販売されてない),ルパタジン(ルパタジン:田辺三菱から出る新薬)
半減期はロラタジンが7.8時間に対して,デスロラタジンは27時間まで延びてる。
最高血中濃度までの時間はロラタジンが1.2時間でデスロラタジンが3時間。
このデータだけじゃどうにも判断できない。
ただ,フェキソフェナジンが半減期14.4時間で最高血中濃度に達するまでが2.6時間と近いものがある。
フェキソフェナジンは1日2回服用やから,半減期がデスロラタジンの半分よりちょっと長めってことで・・・。
たぶん,デザレックスの効果はアレグラと似たようなもんじゃないか?
と思われるんよね。
1日1回で済む分,いいかも。
その他の薬剤師的に注意したいところと知っておきたいところ
これも添付文書からいこっかな。
薬物動態
1. 血漿中濃度
(1) 健康成人
1) 単回投与
健康成人男性にデスロラタジン錠2.5,5及び10mgを空腹時単回経口投与したとき,血漿中デスロラタジン濃度は以下の図表に示したとおりであり,Cmax及びAUCについて用量比例性が認められた。
(表1 デスロラタジン錠を空腹時単回経口投与したときの薬物動態パラメータ参照)図1 デスロラタジン錠を空腹時単回経口投与したときの血漿中濃度推移
2) 反復投与
健康成人男性(8例)にデスロラタジン錠5mgを空腹時に1日1回10日間反復経口投与したとき,血漿中デスロラタジン濃度は投与開始後5日目までに定常状態に到達し,Cmax及びAUC0-24hrについて算出した累積係数はそれぞれ1.30及び1.47であった。
(表2 デスロラタジン錠を空腹時1日1回10日間反復投与したときの定常状態時の薬物動態パラメータ参照)3) 食事の影響(外国人)
健康成人(24例)にデスロラタジン錠5mgを食後(高脂肪高カロリー食)に単回経口投与したとき,血漿中デスロラタジン及び3-OHデスロラタジン濃度(Cmax及びAUC)への影響はいずれも認められなかった。
(表3 デスロラタジンの薬物動態に及ぼす食事の影響(幾何平均比及び90%信頼区間,外国人)参照)(2) 高齢者(外国人)
高齢者(17例,年齢:65~70歳)にデスロラタジン錠5mgを1日1回10日間反復経口投与したとき,血漿中デスロラタジン濃度のCmax及びAUCは,非高齢対照(95例,年齢:19~64歳)と比較していずれも約20%上昇した。高齢者でのデスロラタジンのt1/2は平均31.0時間(幾何平均)であり,非高齢対照群と比較して約30%延長した。(3) 肝機能障害患者(外国人)
軽度(Child-Pughスコア:5~6),中等度(Child-Pughスコア:7~9)又は重度(Child-Pughスコア:10~15)の慢性肝機能障害患者(各4例)及び健康成人(8例)にデスロラタジン錠7.5mgを空腹時に単回経口投与したとき,血漿中デスロラタジン濃度の薬物動態パラメータは以下の表に示したとおりであった。肝機能障害患者のCmax及びAUCは,健康成人と比較してそれぞれ約1.8~2.2倍及び約2.0~2.9倍に上昇した。(表4 肝機能障害患者におけるデスロラタジン錠単回投与時の薬物動態パラメータ(外国人)参照)(4) 腎機能障害患者(外国人)
軽度[クレアチニンクリアランス(CLcr):51~80mL/min/1.73m2,6例],中等度(CLcr:30~50mL/min/1.73m2,6例)又は重度(CLcr:10~29mL/min/1.73m2,6例)の慢性腎機能障害患者にデスロラタジン錠5mgを反復経口投与したとき,健康成人(CLcr:>80mL/min/1.73m2,9例)と比較してCmax及びAUC0-24hrは軽度~中等度腎機能障害患者で約1.3~2.1倍,重度腎機能障害患者で約2.6倍に,それぞれ上昇した。
(表5 腎機能障害患者におけるデスロラタジン錠1日1回14日間反復投与したときの定常状態時の薬物動態パラメータ(外国人)参照)2. 血漿蛋白結合
ヒト血漿に14C-デスロラタジンを添加したときの蛋白結合率は82.8%~87.2%であった。3. 分布
健康成人にデスロラタジン5mgを単回経口投与したときの見かけの分布容積は約3,300Lであった。4. 代謝及び排泄(外国人)
ヒトに経口投与したとき,デスロラタジンは主に3-OHデスロラタジンに代謝されたのち,グルクロン酸抱合体へと代謝される。健康成人男性(5例)に14C-デスロラタジン10mgを空腹時に単回経口投与したとき,投与放射能の87.1%が代謝物として尿(40.6%)及び糞(46.5%)中に排泄された。未変化体の尿中及び糞中への排泄率はそれぞれ1.7%及び6.7%であった。5. 薬物相互作用(外国人)
健康成人を対象として,CYP3A4の阻害剤(ケトコナゾール*,エリスロマイシン,アジスロマイシン),CYP2D6の阻害剤(フルオキセチン)又はCYP3A4及び2D6の阻害剤(シメチジン)とデスロラタジン錠5mg又は7.5mgを反復併用投与したとき,血漿中デスロラタジン及び3-OHデスロラタジン濃度の変化率は下表に示すとおりであり,いずれの併用においてもQTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった。
*国内では外用剤のみ発売
(表6 デスロラタジンの薬物動態に及ぼす他剤の影響(幾何平均比及び90%信頼区間,外国人)参照)
注)本剤の承認された用量は,1日1回5mgである。
まず,食事の影響は考えなくていい
食事の影響はないので,飲み忘れの少ない食後に持っていける。これは当たり前のようだけどありがたい。
年寄りには向いてない
高齢者への投与の項でも,肝機能や腎機能低下例への投与においても効果の増強が見られてるから,この薬は年寄りには向いてないという印象やね。
苦みを感じにくい年寄りに投与が困難ってのは勿体ない気がする。
循環器系疾患(主に不整脈)を持つ患者でも飲める
併用薬との項でわかるけど,QT延長がない。これはいいね!不整脈がある患者さんに「安心して飲みぃな。」って言ってあげられるよ。
将来的にビラノアとどう使い分けるか?
後日ビラノアについても書くけれど,とりあえず,デザレックスは若年層向きの薬であることは間違いなさそうや。

クラリチンがレディタブ含めて子供によく処方されるイメージが強いから,デザレックスは小児適応がとれたら強いんじゃないかな?
そのときにはフイルムコーティングのやり方も改善してくれてよね?と苦言も呈しておこう。
今のフイルムコーティングは少なくとも,全然イケてない。
あんなんコーティングしたと言わない。
味が隠せるようになるまで企業努力してくださいな。

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コメント一覧 (2件)
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[…] デザレックスは苦いし、遮光しないと類縁物質(つまり不純物)が増加するとインタビューフォームに書かれているから1包化や粉砕調剤においてはちょっと微妙なところがある。 […]