B型肝炎治療薬のベムリディ錠25mgとは?長期処方可能になるのはいつから?
ソバルディ錠400mg,ハーボニー配合錠がC型肝炎ウイルスを完全治癒できるようになったのが2015年のこと。
それで一躍有名になったギリアド・サイエンシズ株式会社。
この会社は肝炎治療に燃やす情熱がハンパない!
今度はB型肝炎ウイルス治療薬だ。
その名もベムリディ錠25mg(テノホビル アラフェナミドフマル酸塩錠)
今回はこの薬についていち早く情報提供していきまっせー
目次
B型肝炎の新薬!その名もベムリディ錠25mg!!
販売開始は2017年2月。処方制限解除は2018年3月からやで!
絶対にあとから気になるであろう情報なので記載しておきます。
長期処方が可能になるのは,2018年3月1日からですぞ!!
それまでは14日の処方制限が付くことに注意が必要やね。
長期的に飲む薬やから,長期処方が可能になってから活躍するイメージやねぇ。
ベムリディ錠の登場によってB型肝炎は完全治癒できるのか!?
今回の新薬。気になるのはやはりこのポイントやと思う。
ギリアドMRさんにタコちゅけと共に迫ってみた!
「すいません,実は今回のベムリディ錠25mgはテノゼット錠300mg(テノホビル)の新規プロドラッグで,『テノホビル アラフェナミド』という成分の核酸アナログ製剤なんです。」
説明しよう!
核酸アナログとは:核酸,ここでは肝炎ウイルスの遺伝子DNAを指し,アナログとはその類似物質という意味を指している。
つまり!肝炎ウイルスのDNAの似て非なる物質を入れ込むことでウイルスの増殖を競合的に阻害するものと理解すればいいのだろう。
つまり,今回のベムリディ錠25mgはテノゼット錠300mgの改良版。
その改良版成分のDNA構造類似バージョンっちゅうこっちゃ!!
そこまではわかった。
で,テノゼット錠300mgはB型肝炎ウイルスを治癒することはできなかったわけで・・・ベムリディはどうなんやろか???
「実はベムリディ錠25mgでもB型肝炎ウイルスは治癒できません。まだそこまでは行ってないんです。」
ベムリディ錠25mg はテノゼットの有効性を保ちつつ肝外への作用を軽減したもの
なに!!
治癒できないやと!!なんやそれは!!そんなもん意味あるんか??
テノゼット錠300mgの改良版言うたがな!?どうちゃうねん??
何のために発売するんじゃ!?
[/ふきだし]
当然の湧き上がってくる疑問。ガツンと質問してみましたわ。
「実はですね,今 回のベムリディ錠25mgは有効性で言えば,耐性が陰性のHBVに対して有効性がテノゼット錠300mg92%に対して96%という『非劣勢』であることが証明されたんです。『優位性』は残念ながら認められませんでした。しかしながら,安全性が向上しているんですよ。」
ほう。
安全性か。安全性かぁ!!!それ大事やん!それ大事やんけーーーーーーー!!!!!!!
そやねん,テノゼット錠300mgってのはね,副作用として
こういった肝臓以外の臓器へのダメージが問題だったのだ。
これが今回のベムリディ錠25mgでは軽減されたという。
服用期間はテノゼット錠300mgと同じく,基本的にはずっと飲み続けるものである
安全性の向上はわかった。
効果の向上はないこともわかった。
ってことは・・・やっぱりテノゼットと一緒で飲み続けるわけ?
「そうなります。」
・・・そうかぁ。
ギリアド社が開発できないなら仕方ない事なのだろう。
しかし,正直少しガッカリした。
B型肝炎も人類は克服できるのでは!?と夢見たからだ。
ベムリディ錠25mgは薬価はテノゼット錠300mgよりも安くなる見込みだそう
ならせめて治療費だけでも安くならないものか!?
聞いてみた。
「はい,まだ薬価収載されていない状況ですので,はっきりとしたお答えにはなりませんが海外においてはベムリディ錠25mgはテノゼット錠300mgに比べて薬価は安くなっています。」
そうか。
なら,患者さんの負担金額は減らせるんか。
ちょっとだけテンション回復。
2017.2.17追記🎵
薬価が決定したのでお知らせや!!
1錠あたり996.5円
テノゼット錠と同じ薬価になったんやってさ。
安くならへんのかい!!!
ちょいと残念やったわ。
まぁ,お国の決める事やし,しゃーないわな・・・。ガッカリやけど。
その他,ベムリディ錠の包装形態や錠剤の大きさなんかも聴いたで!!
包装はやはりか・・・バラ錠です!! ⇒ バラ14錠包装
ここもギリアド社っぽいね。
海外基準なので,バラ錠になるそうだ。
先日のソバルディ錠400mgとハーボニー配合錠がヒート包装になる!!という
下記の記事☟で
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ハーボニーもソバルディもヒート品になる!と伝えたところなので,
アホか!!
もう日本の事はわかってるやろがぃ!
ヒートを用意しろよ!!
と言いたいところだったが,それには安定性試験などが必要となり販売が遅延するだけなので,ちょっと(1年くらいかなぁ)待つしかなさそうや。
錠剤は成分量が25mgですから小さくなります!それはもう,かなり小さいですよ!
MRさん,ざっくりと説明してくれまちた。
実際の錠剤径を言いなさいよ。
これについては調べきれず,錠剤径は不明だ。
わかったら追記したいと思う。
錠剤径がわかったのでお知らせ🎵
錠剤の大きさは・・・小さい!!
やってさ☆
用法はもちろんテノゼットと同じ
成人に対して1日1回1錠を投与。
これは変わらずだ。
食事による体内動態の変化は?
なし。
表2 健康成人に本剤を単回投与(空腹時及び食後)したときの血漿中薬物動態パラメータ
|
テノホビル アラフェナミド
食後
(40例) |
テノホビル アラフェナミド
空腹時
(39例) |
Cmax
(ng/mL)a |
252.6
(46.4) |
266.3
(46.9) |
tmax(h)b |
1.00
(0.50, 1.50) |
0.50
(0.25, 0.50) |
AUC0-inf
(ng・h/mL)a |
288.9
(39.2) |
171.5
(33.6) |
t1/2(h)b |
0.45
(0.40, 0.59) |
0.35
(0.30, 0.42) |
a:平均値(変動係数),b:中央値(範囲)
引用元URL:http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/62500A6F1027_1_02/
これはデカい。
ビラノア錠のようなんでは困るからね。
腎機能低下例には注意が必要
投与開始時に,クレアチニン・クリアランスが15mL/分以上であることを確認すること。また,本剤投与後,クレアチニン・クリアランスが15mL/分未満に低下した場合は,投与の中止を考慮すること(「重要な基本的注意」及び【薬物動態】の項参照)。
引用元URL:http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/62500A6F1027_1_02/
これもテノゼット錠と同じやね。腎排泄型ってことか。
クレアチニン・クリアランスなど,腎機能を評価できる能力はやはり薬剤師も大事やなぁ。
最後に。2018年3月から新薬の投与制限日数14日制限が解除!
これを最後に書いて終わろう。
ここまで書いてきたが,残念ながら今回のベムリディ錠25mgでもってもB型肝炎ウイルスを3カ月でやっつける!みたいな夢は叶わなかった。やはり継続して飲み続ける必要がある。しかしながら副作用は大きく軽減される見通しや。
の副作用は避けられる限り避けたいものね。
すると14日制限は正直,しんどいところ。2018年の3月から長期処方が可能になるのでそれまでは我慢。
2018年の3月1日からは一気に処方が増えそうやね。
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