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腎機能評価の計算ツールを実臨床に活かす方法を模索してみる①

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けいしゅけ

まいどぉ~! けいしゅけ(@keisyukeblog)です☆

タコちゅけ

タコちゅけでちゅ💛

けいしゅけ

うむぅ‥‥どうやってこれを運用すべきなんやろか??

タコちゅけ

どうしたんでちゅか急に💦

けいしゅけ

腎機能評価計算ツールを記事として公開したは良いものの,単純に身長・体重・血清クレアチニン値を聞いたらハイ,使えました!
とはならへんのや…。

タコちゅけ

ここにテキストを入力やべぇ,ちょっと何言ってるのかわからないでちゅ…。
これはまた,『よっしゃ!勉強しよか!!』とか言い出すフラグ…。ここにテキストを入力

けいしゅけ

ヨッシャ!!そんなわけで, 月刊薬事 2019年 10 月号 [雑誌] (特集:ピットフォール事例に学ぶ 腎機能に応じた投与設計) を読んで勉強するでタコちゅけ!!

タコちゅけ

やっぱりそうなりまちゅよねーっ!!!

けいしゅけ

泣いて喜ぶとは,変態やなぁタコちゅけったら💛

タコちゅけ

ナンノコッチャ!!

今回勉強するコト
  1. 腎機能評価計算ツールに出てくるパラメータについて知識を整理する
  2. 陥りがちなピットフォール(落とし穴)を整理する
  3. 実際に使ってみる練習や!

この本で勉強しました

目次

腎機能評価計算ツールに出てくるパラメータについて

腎機能評価計算ツールにおいて,必要なパラメータは5つ

  1. 性別(男 or 女)
  2. 年齢(歳)
  3. 身長(cm)
  4. 体重(kg)
  5. 血清クレアチニン値=SCr(mg / dL)
けいしゅけ

① ~ ④は,患者さんに聞くことで得られるわな。ほんでもって,聞いた数値を深く考える必要はないねん。
そして,血清クレアチニン値=SCr(mg / dL)は血液検査の結果を見せてもらえばわかるわけ。

タコちゅけ

お薬を渡すまでに情報は揃うし,計算ツールに数値を入れ込めば腎機能評価ができまちゅ。
・・・どこに悩みどころがあるんでちゅか?

血清クレアチニン値って何を示す検査項目だっけ?

けいしゅけ

タコちゅけ,血清クレアチニン値について確認しようか。
『血清クレアチニン値 SCr』って何を意味するのか説明できる?

タコちゅけ

クレアチニン値って,腎機能が低下していると数値が高くなるんでちゅよね?
そもそもクアチニンとは?

クレアチニンって何やねん?

けいしゅけ

そもそも。,クレアチニンとは何ぞや??

タコちゅけ

クレアチニンとは,でちゅか?
……
………ギブアップ!

けいしゅけ

クレアチニンについて説明しよう!
”クレアチン”は肝臓で生成されて筋肉にエネルギー源として取り込まれるねん,読み間違えたらアカンで,クレアチニンやなしに,”クレアチン”やからな。
このクレアチンが筋肉で使われると,代謝産物としてクレアチニンができるねん。酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すように,筋肉はクレアチンを使って動いてクレアチニンを排出するってイメージやね。
こうして排出されたクレアチニンは,腎臓の糸球体でろ過されて血清中から尿中へ移行していく…。一方で,糸球体でろ過できないとどうなるか?この場合は血清中に逆戻りしてまうんや。
つまり,尿中のクレアチニンを測定すれば筋肉がエネルギー代謝をどれくらいしたかがわかるし,同じように代謝がされてるのに尿中にクレアチニンが出てこない場合(同時に,血清クレアチニン値が高まってる場合)は糸球体がちゃんとろ過できてないことを疑えるわけよ。

クレアチンは肝や腎で合成され,その大半はクレアチンまたはクレアチンリン酸として筋肉に分布する。 creatine kinase(CK)は「クレアチンリン酸+ADP⇔クレアチン+ATP」の反応を触媒し,筋収縮エネルギーが 生じる。クレアチンは骨格筋に由来し,速やかに尿中に排泄されるので,血清よりも尿中排泄量を測定するほう がより有用である。たとえば,多発性筋炎の急性期には,1日400mg以上にも及ぶクレアチンの尿中排泄される場 合がある。クレアチン測定の臨床的意義は,主として筋疾患時における尿中排泄量の測定にある。 尚,女性ならびに小児の血清,および尿中クレアチンは,成人男子よりも高い。

出典: クレアチン – 奈良県立医科大学
タコちゅけ

なるほどそうか!!血清クレアチニン値って,腎機能だけではなくって筋肉量のマーカーなんでちゅね!!
( ※月刊薬事 2019年 10 月号 [雑誌] p.9より)

サルコペニアと血清クレアチニン値の関係

けいしゅけ

そう,筋肉量がムッチャ少ない人の場合は元気いっぱいであろうと,血清クレアチニン値は低く出ちゃうってわけや。
腎機能が下がっていれば,血清クレアチニン値は高くなる…。つまり筋肉量が(かなり)少ない場合,血清クレアチニン値は一見すると正常値を示しちゃう可能性があるってわけ。
そこで考えたいのが,サルコペニアの高齢者の存在や。まさしく当てはまるやろ?

タコちゅけ

わわわ💦
ホンマでちゅね!!単純に血液検査の結果を見せてもらって血清クレアチニン値が正常範囲内に入っているかといって異常なしとは言えない…。

けいしゅけ

そういうこと!
性別や身長・体重の数値はもちろんのこと,足の太さなどを見て筋肉量が落ちてないかを見るって大事っちゅうことやね!
ちなみに,高齢(80歳以上)・るい痩(著しい痩せのこと)・低体重・栄養失調状態・運動不足なんかも血清クレアチニン値の低下を招く要因になり得るで。

ここまでのPoint
  • 腎機能評価に使う計算ツールに使うパラメータは5つ
  • 1.性別 2.年齢 3.身長 4.体重 5.血清クレアチニン値
  • 血清クレアチニン値は腎機能だけでなく,筋肉量のマーカーでもある
  • サルコペニアの高齢者など血清クレアチニン値が一見すると正常であっても腎機能が低下していることがあり得るという落とし穴がある
  • よって,腎機能を評価するには血液検査の血清クレアチニン値だけでなく計算ツールに使うパラメータおよび体型などの目で見る情報が重要になる

計算ツールにパラメータを入れれば解決するんじゃないか?

あれ?ちょっと待って欲しい。ここまでのけいしゅけ&タコちゅけのやり取りから導き出されたポイントを読むと,結局のところ 腎機能評価計算ツール に必要なパラメータを集めて計算してしまえば落とし穴に落ちる心配がなさそうに感じてこないだろうか?

けいしゅけ

正直に言うと,僕はそう感じたわ。
言うたかて, 腎機能評価計算ツール で結果として出せる体表面積補正なしの個別eGFRが計算できればええんちゃうん!?
個別の体表面積を加味した個別eGFRを使えば,体型だって見たことになるんじゃなかろうか?
ってね。

しかし!

仮の患者データを腎機能評価計算ツールで計算して見えてくる疑問点

81歳男性,身長153cm,体重31㎏,血清クレアチニン値0.8mg/dLの場合を考えてみよう ( ※月刊薬事 2019年 10 月号 p.17を参考に一部けいしゅけが改変)

腎機能評価計算ツール を使って計算した結果得られたのは,以下の通りだった。

  • 個別eGFR=48.26 (ml/min)
  • 標準化 eGFR =70.16 (ml/min/1.73m²)
  • クレアチニンクリアランス :推定CCr(eCCr)[Cockcroft-Gault法]=31.75 (ml/min)
  • クレアチニンクリアランス : 推定CCr(eCCr)[Jelliffe法 ]=56.04 (ml/min)
CKD重症度分類
CKD重症度分類
タコちゅけ

CKD重症度分類に使う標準化eGFRの数値だけを追うと,70.16 (ml/min) で『正常又は軽度低下』になっちゃいましゅね💦

けいしゅけ

そこや。
けれども,個別eGFR=48.26 (ml/min) やし クレアチニンクリアランス :推定CCr(eCCr)[Cockcroft-Gault法]=31.75 (ml/min) という結果も得られている。
明らかに,標準化eGFRは腎機能を過大評価しているのがわかるし,他の数値を見る限り,もっと腎機能が悪いだろうってことはわかるもののハッキリしないねん。

一般的にeCCr ≧ eGFRになる関係が成り立つのだが…

クレアチニンクリアランスは,クレアチニンが糸球体をろ過され,尿細管で再吸収はされないものの分泌されて出て行った量を表している。それに対して,GFRは糸球体ろ過量を計算するものだから,尿細管分泌の量を加味すると,CCr≧GFR の関係が成り立つと理解できる。

タコちゅけ

あれ?さっきの計算結果,
個別eGFR=48.26 (ml/min)
クレアチニンクリアランス :推定CCr(eCCr)[Cockcroft-Gault法]=31.75 (ml/min)
・・・eCCr<eGFR になってまちゅ💦

けいしゅけ

せやねん。つまり,腎機能評価をする上で,先ほどの例は理論から外れているってわけや。そやから,理論値だけでは腎機能を評価できひんってことを意味してるんよ。
ある意味,腎機能評価計算ツールは,それを導き出すことに一役買ったともいえるけども。

腎クリアランス以外の患者背景からヒントを得る必要がある!!

けいしゅけ

詳しい解説は, 月刊薬事 2019年 10 月号 を読んでいただく事で理解できるので割愛するけれども, こうした流れから導かれる答えっぽいものは何か?
それは,理論からは導き出せない腎機能低下が疑われるということ,あとは血清クレアチニン値以外の検査結果を加味することで得られる腎機能低下の兆候を見る必要があるって事やろうね。
少なくとも,理論値から得られる最も低く見積もれる腎機能よりも低かったら?を考えながら薬物投与設計を考える必要があるわ。

タコちゅけ

腎排泄型の薬剤でも,過量投与によって重篤な副作用が起こりそうなものに関しては慎重になるのが良さそうって感じでちゅね!!

けいしゅけ

そ,その鋭い眼光はなんやタコちゅけ…。

最終的に腎機能評価計算ツールはどう使うのが良さそうか?

長くなってきたので,ここでいったんまとめに入りましょう(続きは次の記事にて)

腎機能評価計算ツールは理論値であり,指標とするにとどめる
  • 腎機能評価計算ツールは一見するとパラメータさえ揃えば腎機能を評価できまくる超絶便利なものにみえる
  • けれども,例示した通り理論から外れる場面も生じてしまうので万能ではない
  • 結局のところ,『指標として用いる』という温度感で本ツールを使うのが丁度いいだろうと思われる
  • その他の血液検査結果や,これまでの検査結果からの変遷など多角的に腎機能を評価する
  • 最終的に,いかに薬剤性腎障害や副作用発生を回避するか医師に考えを伝え,提案ができるかが薬剤師としての腕の見せ所なのだろう
けいしゅけ

このように考えをまとめてみました。
みなさんはどのように考えますか?是非ともコメントをお寄せください!

この本を買って一緒に考えませんか?



今回の記事はここまでや☆

最後まで読んでくださってホンマおおきにっ!!お時間を使って読んでくださったことに心から感謝申し上げます!

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けいしゅけ

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タコちゅけ

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