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がん性疼痛とオピオイド治療の基本まとめ

緩和ケア治療がはじまった患者さんに対して,僕は薬剤師としてどれだけの支援ができるのだろう?正直言って,悶々としている。けれど立ち止まっていられない。とにかく学ぼうと思う。

頭に浮かぶ疑問を整理する
  • がん性疼痛とは?
  • トータルペインって何だ?
  • 痛みの評価ツール?
  • WHO方式がん疼痛治療法?
  • 5つの基本原則 とは?
  • 3段階除痛ラダー とは?
  • 疼痛コントロール 3つの目標 とは?
  • オピオイド薬のモルヒネ換算表が欲しい!
  • 『オピオイド』って何やねん?

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まずは以上の9項目についてまとめます☆

目次

がん性疼痛とは?

がん性疼痛の種類
がん性疼痛の種類

患者さんが訴える痛みはいったいどこが痛んでるんやろか?お薬を渡すときに薬剤師としてキャッチしたい情報やなぁと僕は思うんや。そやから,痛い「部位」「感じ方」「どんな時に痛みが酷くなるか?(ラクになるか)」を聴くようにしてるねん。

これによって「侵害受容性疼痛」である体性痛・内臓痛か「神経障害性疼痛」なのか?を考えていく。下にざっとまとめた図を載せますね☆

「侵害受容性疼痛」の体性痛と内臓痛の違い

体性痛は骨や関節・筋肉・皮膚が痛い

体性痛の痛み。その特徴は「うずくような痛み・刺しこむような痛み」と表現される。どこが痛いのかハッキリしていて,体を動かしたときに痛みが増強することが多く,予防的投与を含めたオピオイド速放製剤によるレスキューを検討する。

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レスキューの回数が多いから徐放製剤の用量アップを安易に提案しないように,「どんな時に痛みが出たからレスキューを服用した」という情報をきちんと対話から掴んでおくことが大事やな。ふむ。

内臓痛は肝臓・腎臓など皮膜を持つ臓器や消化管などが痛い

内臓痛の痛み。その特徴は「締めつけられるような痛み・深い痛み・鈍い痛み」と表現される。どこが痛いのかハッキリせず,いつ痛みが増強するかもよくわからない。よって,オピオイド徐放製剤による持続痛コントロール+突出痛へのレスキューで対応する。

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ハッキリと判別できるかは別として,内臓痛であろうと思われる訴えでレスキューの回数が多いならば,ベース薬である徐放製剤の用量アップを検討したほうが良さそうや。

「神経障害性疼痛」は障害された神経伝達末梢のデルマトームが痛む

神経障害性疼痛の痛み。その特徴は「しびれるような痛み・灼熱痛・電気が走るような痛み」と表現される。体を動かすことで誘発されることもある。神経障害性疼痛はNSAIDsやオピオイド鎮痛薬だけでコントロール不良な場合が多い。よってプレガバリン・デュロキセチン・ステロイド・リドカインなどの鎮痛補助薬を併用することが検討される。場合によっては神経ブロックや放射線照射の適応についての検討もされる。

がん性疼痛とは
がん性疼痛とは

トータルペインって何ですか?

トータルペインってなんですか?
トータルペインってなんですか?
(http://www.jspm-peace.jp/data/v3_a/M2b_201612.pdf を参考に筆者作成)

『緩和ケアとは,生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して,痛みやその他の身体的問題, 心理社会的問題,スピリチュアルな問題を早期に発見し,的確なアセスメントと対処(治療・処置)を行うことによって, 苦しみを予防し,和らげることで,クオリティ・オブ・ライフを改善するアプローチである。


WHO緩和ケアの定義 https://www.who.int/cancer/palliative/definition/en/

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WHOの定義って文字で見るだけやと「ふむ,せやね」で終わってたりする。やけど,実際に緩和ケアに臨むと患者さんが抱える『痛み』ってホンマがん性疼痛だけちゃうなぁって痛感する。

痛みの評価ツールは,ざっくりNRS・VAS・VRS・フェイススケールの4つ

痛みの強さを評価するツールまとめ
痛みの強さを評価するツールまとめ

① NRS : numerical rating scale

痛みなしを0,痛みレベルMaxを10として点数化する方式。もっとも優先的に採用される方式。
*NRSは個人差があるから絶対的指標にしないように注意が必要(痛みを過小評価する人と過大評価する人ではスコアが変わるから)➤具体的には以下のリストアップした項目を合わせて総合的に評価する。

  1. 痛みで日常生活に影響が出てないかを見る(在宅業務であれば,家の中の様子を見るとわかりやすい。テーブルの上が散らかってないか?キッチン周りはどうか?など。)
  2. 現在の治療への満足度(➤人間関係が構築できてないと難しい。不満足でも,そうしたものだろうと思って打ち明けてもらえない事って多い印象。痛みを我慢してない?への答えが人間関係構築後は「実は痛いねん」って言葉を聴ける印象。便コントロールなんかは特に。)
  3. 患者さんの表情から痛みが生じてないか?を評価(その瞬間だけでなく,経時的な表情の変化を見ておくと評価しやすい印象。午前と午後,昨日と今日,先週と今週での表情の違いなどを見る)
  4. 夜はゆっくり眠れているか?質問する。(痛みで起きることはないか?これも緩和ケア開始前の睡眠時間がどうだったか,昨日と今日で夜中に起きた回数は変わったか,先週と今週ではどう違う?などをチェックする。患者さん個人での比較で評価する。)

⓶ VAS : visual analogue scale

痛みなしを0mm,痛みレベルMaxを10mmとして痛みの強さを直線状で示してもらう方式。

③ VRS : verbal rating scale

痛みの強さを表現した5段階の言葉を選択してもらう方式。

④ フェイススケール(FRS:Face Rating Scale)

痛みの度合いを表す表情を選択してもらう方式。

* 評価ツール以外だけにとらわれず,患者さんを見て痛みを評価する

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NRSの項目に書いた通りや。評価ツールだけにとらわれず,自分の目や耳で患者さんの状態を評価することが大事やと思う!
痛みを評価して,どうやったらそれを取り除けるか?自分に何がお手伝いできるか?を考えるための評価やから患者さんと向き合う事がすんごい大事!!

WHO方式がん疼痛治療法って何ですか?

WHO(世界保健機関) が出版した『CANCER PAIN RELIEF』で提唱されたがん性疼痛の治療法のことやで。第1版が1986年,さらに第2版が1996年に出版されている…けっこう古いねんね。

ちなみに,WHO方式がん疼痛治療法は70~90%の患者で効果的に痛みの軽減が得られると明らかになっているわ。

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WHO方式がん疼痛治療法には,数年前に出会ったで☆
必要に迫られて緩和ケアの勉強をしよう!ってなったとき『がん性疼痛治療の基本的な考え方』を知ろうと探したらソッコー出てきましたわ。

WHO方式がん疼痛治療法をカンタンに説明すると?

✅ 5つの原則

✅ 3段階除痛ラダー

を用いて,

✅ 3つの目標

を達成する事を目指す治療法のことや!

たこちゅけ
「5つの原則」「3段階除痛ラダー」「3つの目標」がわからないでちゅ💦💦

[/ふきだし]

けいしゅけ
まかせんしゃい!!僕も全然わからへんかったから,しっかりと調べてあるねん。順番に説明していくわ☆

[/ふきだし]

WHO方式疼痛治療法:5つの原則って何ですか?

WHO方式がん疼痛治療法 5つの原則
  1. 経口的に(by mouth)
  2. 時刻を決めて規則正しく(by the clock)
  3. 除痛ラダーに沿って効力の順に(by the ladder)
  4. 患者ごとの個別な量で(by the individual)
  5. その上で細かい配慮を(with attention to detail)

けいしゅけのアイコン画像けいしゅけ

まず,5つの原則は以上に記した通りや。

たこちゅけ
もうちょっとだけ細かく教えて欲しいでしゅ!!

[/ふきだし]