グレープフルーツジュースで薬を飲んだらダメですか?オレンジジュースなら良いですか?

グレープフルーツと薬の効果の関係を説明する記事

  • 薬の説明書を見ていたらグレープフルーツジュースで薬を飲んではダメと書いているけど、なんで??
  • グレープフルーツを食べた後に薬を飲んだら効果に影響がでるって本当?副作用が出るの??
  • 血圧の薬とグレープフルーツは相性が悪いと聞いた。ほかにも相性の悪い組み合わせはあるのかな?
  • もしグレープフルーツを食べるなら、薬を飲むまでに何時間あけたらいい?ジュースの場合も同じなの?

  • グレープフルーツ以外で、薬の効果に影響する柑橘系の果物はありますか??オレンジジュースはいいですか?

こんな疑問を思ったことはありませんか?

また、薬剤師として、こんな質問を受けたことはありませんか?

今回の記事では、グレープフルーツ(ジュース)と薬の相互作用(飲み合わせによる効果の影響)について書くで!

もっちろん論文からの情報をベースに書いていくから、内容は確かなものになっておりまっせ☆トンデモ医療にならないためにもしっかりと根拠となる論文などを文末にまとめておきますので、興味があれば読んでいただけるようにしています!

少しでもあなたのお役に立てる情報になればメッチャうれしいです☆

ほんじゃ、いってみよーぅ!!!

目次やで

はじめに。
なぜグレープフルーツと薬の相互作用についてブログ記事で説明しようと思ったのか?
~それは薬剤師だから~

まずはここから。

こういう解説は誰でも書ける!

薬の説明書きに「グレープフルーツジュース」との飲み合わせに注意!って書いてる理由は以下の通り!

  • グレープフルーツは薬と相互作用(飲み合わせによる効果に影響すること)を起こします。
  • それは薬が体の中で分解されず、濃度が下がらないことで効き過ぎるからです。
  • 薬によっては、体の中に取り込まれにくくなってしまって効果が十分に出ないことが有り得ます。
  • ちなみに原因物質はフラノクマリン類です。フラボノイドとちゃうで☆

おしまい。

こんな説明ね、ちょっと専門書をのぞいたら書いていますわ。

 

そんな説明はな、ちっとも面白くないんじゃ!

詳しい理由が書かれてないやないか!!プロなら分かりやすく説明してみろや!

・・・と僕なら思うんです。僕がもしこんな説明を書いたなら。

 

そう、こんなありきたりで、説明になっているのかと感じさせてしまうものとは一線を画する説明がしたいんです!

だって・・・せっかくこの記事を読みに来てくれはったんやもの!!

 

貴重な時間を割いてこのブログを選んで読んでくれたアナタに

  • 「グレープフルーツ」がどうして薬の効果に影響が出るのか?
  • なぜグレープフルーツなのか?
  • ほかの柑橘系はどうなのか?(あるならリストをくれっ!!)
  • ってか他の果物は本当に薬の作用に影響がないのか?(あるなら教えろっ!)
  • もしダメなら何時間置いてからなら薬(もしくはグレープフルーツなど)を飲んでいいのか?

こういった事について、メッチャクチャ詳しい説明をしたいんですよね。

 

だって、僕は薬剤師だから。(やばっ、ハードルを自分で上げてしもてるやん)

 

なので、ムッチャ深いところまで調べたことをカンタンにわかりやすく解説していこうとおもいます!!!

 

資料を調べて掘り下げてみたらね・・・めっちゃおもろいことが分かったで!

どうぞお読みくださいませ!

もしもガッテンしてくださったなら、SNSなんかで知り合いに教えてあげてくださいね☆

 

そもそもどうして「グレープフルーツ」が薬の作用に影響がある!ってわかったの?

なぜ「グレープフルーツジュース」なのか?

タコちゅけ

先生、なんで「グレープフルーツジュース」なんでちゅか?

リンゴでも、マンゴーでもなく、

なぜに「グレープフルーツジュース」なのかが全く分からないでしゅ!

根拠ってないんでちゅか??

けいしゅけ

あるで☆

この答えは、飲み合わせによる薬の効果に影響が出ることを明らかにした論文にあるねん。

これ、けっこうおもろいから知っておくといいかもっ!!

1989年に、フェロジピンという血圧を下げる薬(Ca拮抗薬)とアルコール(エタノール)の相互作用を評価するために行われた試験 1) がありました。

 

この試験の結果得られたのは、

アルコール(エタノール)自体ではなく、アルコール(エタノール)に味付けとして添加したグレープフルーツジュースによってフェロジピンの効果が増強されたっぽい!!!

という事でした。

 

この論文の著者 Bailey DG 先生はグレープフルーツについて薬の効果への影響を追い続けます。

 

1997年、ついにグレープフルーツジュースが経口フェロジピン動態に及ぼす作用(効果が増強する)のメカニズムを論文 2)で発表しました。(すげぇ)

そのメカニズムとは、

「小腸におけるCYP3A4の選択的ダウンレギュレーション(下方制御・下方調節)である」

という結論でした。(ナンノコッチャ??)

CYP3A4って何ですか?

いきなり意味の分からない言葉が出てきました。

「CYP3A4」って何でしょうか?

これを理解するには3つ知る必要があります。

  1. 「CYP」とは、[ Cytochrome P450 = シトクロム P450 ] と呼ばれる酵素の総称の事
  2. CYP」は肝臓に多く存在していて、薬の代謝を行っている
  3. 3A4」とは、CYPの分類を指している。他に「1A1」「1A2」「2A6」「2B6」「2C8」「2C9」「2C19」「2D6」「2E1」「3A4」「3A5」などがある。

ざっくりと言えば、こういうことになります。

CYPと書かれていれば「薬の代謝に関わる酵素の事ね」くらいに思ってもらえば大丈夫です☆

よって、 Bailey DG 先生が導き出した結果の

「小腸におけるCYP3A4の選択的ダウンレギュレーション(下方制御・下方調節)である」

はカンタンに言い直せば

小腸で(薬の代謝に関わる)CYP3A4(っていう酵素)の働きを選択的に抑制すること

っていうことになります。(スッキリ!!)

タコちゅけ

偶然、グレープフルーツジュースが薬の効果に影響を与える原因っぽいことがわかって、

最終的にはグレープフルーツジュースの相互作用を証明したんでちゅね!!

・・・すごいでちゅ

けいしゅけ

そやね。すごい情熱やと思うわ。そして、すごい偶然やでなぁ・・・。

ちなみにやけど、正直に言いますわ。

これらの論文が添付文書などに「グレープフルーツジュース」が併用の注意書きに書かれる理由であるという根拠なのかは

わかりませんでした。

憶測でモノをいうのは無責任やから、「これが根拠っぽい」という表現にとどめようと思う!

 

1) Ethanol enhances the hemodynamic effects of felodipine. Clin Invest Med。1989 Dec; 12(6):357-62 PMID:2612087

2) Grapefruit juice increases felodipine oral availability in humans by decreasing intestinal CYP3A protein expression. J Clin Invest. 1997 May 15;99(10):2545-53. PMID:9153299

 

グレープフルーツジュースをどのくらい飲んだら薬の効果に影響が出ますか??

グレープフルーツが薬の効果に影響を与えることが判明した経緯とメカニズム(実は他にもあるけど、それは後ほど!)がわかったので、

どれくらいのグレープフルーツジュースを飲んだら薬の効果に影響が出るのか?

という疑問の答えを追い求めていきましょう!

タコちゅけ

先生、グレープフルーツジュースと薬を一緒に飲んだらダメ、って良く薬の説明書に書いてましゅよね?

どれくらい飲んだら影響って出るんでちゅか??

ちょっとくらいなら大丈夫かと思ってるんでしゅけど・・・

けいしゅけ

タコちゅけよ、よく聞きたまえ(きゅぴーーーーーん☆)

なんと・・・

たったの 250mL や!

紙パックの小さいジュース1本で、相互作用でちゃいますのんやっ!!

タコちゅけ

ええええーーーーーーッッッ!!!???

衝撃的な量ではないでしょうか?

ここでも Bailey DG 先生の研究結果がキラリと光を放ちます。(この人スゲー)

けいしゅけ

この論文 3)ではグレープフルーツジュース250mLでフェロジピンのAUCが3~4倍になったと記載がある。

タコちゅけ

たったの250mLジュース1本で薬の効果が3~4倍にでちゅか!?

それだけの相互作用があるなんて驚きでちゅ!!

けいしゅけ

おっと!大事なのは、「血中濃度がどれだけ上昇するか!?」ではなくって、

グレープフルーツジュースは小さな紙パックジュース1本で薬の作用に影響が出る人には出るんやで!

って患者さんに伝えられることやで!タコちゅけ。

どの程度の影響が出るかは薬によっても変わるんやからね。

タコちゅけ

わかりましたっ!

ちなみに先生。

グレープフルーツ以外の柑橘類は相互作用がないんでちゅか??

けいしゅけ

するどいやん、タコちゅけ!

もちろん、グレープフルーツだけとちゃうねん!

よっしゃ!そのあたり一覧表にしておこうか!!

3) Grapefruit juice–felodipine interaction in the elderly. Clin Pharmacol Ther. 2000 Jul;68(1):28-34. PMID: 10945313

グレープフルーツ以外の柑橘系の果物で、飲み合わせが悪いものってありますか?

ここまでで、グレープフルーツ(ジュース)が薬の作用に影響を与えるのは偶然の発見からであったにせよ明らかになった経緯を説明しました。

さらに、影響を及ぼすのに必要なグレープフルーツジュースの量はほんのわずかであるというビックリする事実もわかっちゃいましたね。

 

ほんじゃ、次は「グレープフルーツ以外の柑橘系は相互作用を起こさないのか?」を追い求めたいと思います。

 

気になりませんか?オレンジやミカンは大丈夫なの?って。あるならリストアップしてもらえないかなぁって。

 

リストアップしちゃいます!!

 

グレープフルーツ以外の柑橘類で薬と相互作用があるものリスト
  • ザボン=ブンタン
  • バンペイユ(晩白柚)=ポメロ
  • キヌガワ(絹皮)
  • ハッサク
  • ライム
  • スウィーティー=オロブランコ
  • ダイダイ =ビターオレンジ
  • 夏みかん
  • セビリアオレンジ

[参考文献]

PMID:111800341269810115258108162728081651344928749005

“薬と食の相互作用”(2006), 澤田康文 (医薬ジャーナル社)

健康食品の安全性・有効性情報ホームページ

タコちゅけ

結構多いんでちゅね・・・

けいしゅけ

そやねん。

植物の分類で考えると、

カンキツ類→ミカン属→初生カンキツ亜族

➡ ブンタン区・ダイダイ区

この2つの区で相互作用を起こしやすいカンキツ類が多くなる感じやわ。

ちなみにグレープフルーツはブンタン区に含まれるねんで☆

グレープフルーツと薬の相互作用の原因物質とメカニズムとは?
~「フラノクマリン類」と「CYP3A4阻害作用」、「フラボノイド」と「OATP2B1の阻害作用」~

タコちゅけ

グレープフルーツやその仲間の柑橘類が、250mLなんていう少量のジュースでも薬の効果に影響があることはわかりました☆

でも先生、大事な部分がわかってないので教えてほしいんでちゅ。

グレープフルーツの何ていう「成分」が「どんなメカニズム」で薬の効果に影響を与えるんでしゅか?

けいしゅけ

よっしゃ、タコちゅけ。

ホンマに熱心に聴いてくれてるんやねぇ。

ありがとう、僕は嬉しいわ。

ここまでの説明で、グレープフルーツ(ジュース)はやっぱり薬を飲むときに気ぃつけなアカンな!ってわかってもらえた思うねん。

リクエストにお応えして、ちょっくら専門的な話やけどきっとブログを読んでいらっしゃる皆様も気になっていそうな部分を説明していくわな。

グレープフルーツに含まれる薬の効果に影響を与える原因物質はいったい何やねん?ほんで、どんな働きをしてくれとんねん!?

ってことを。

ついでにグレープフルーツの種類によって薬に与える影響の大きさが変わるで!って話もしようか。

リンゴジュースやオレンジジュースだって実は薬の効果に影響を与えることだってあるんやで!!って事も。

ちゃんと論文も調べまくってますねや🎵タコちゅけ、一緒に楽しんで勉強していこうよ

タコちゅけ

はいっ!!よろしくおねがいしましゅ!!!

ってかメッチャ気になりましゅ!!

先生、はやく話してくださいっ!!!

 

この項目で伝えたいことのまとめ
  1. グレープフルーツが薬の効果に影響を与える主な成分はフラノクマリン類である
  2. フラノクマリン類が薬の作用に影響を与えるメカニズム ~CYP3A4の阻害作用による効果の増強~
  3. フラノクマリン類のCYP3A4阻害作用によって効果が強まる影響を受ける薬の一覧
  4. グレープフルーツに含まれる薬の作用に影響を与える成分はフラノクマリン類だけじゃない!
    リンゴやオレンジにも含まれるフラボノイドも薬の作用に影響するのだ!!
  5. フラボノイドが薬の作用に影響を与えるメカニズムと影響を受ける薬「フェキソフェナジン」 ~OATP2B1の阻害による効果の減弱~

 

グレープフルーツなどの薬の効果に影響を与える柑橘系くだものに含まれる成分とは何か?~フラノクマリン類の解説~

ここからは、グレープフルーツ(ジュース)などの薬との相互作用が示されている柑橘系果物に含まれる成分を解説していきます。

その成分とは、フラノクマリン類ですっ!

お察しの通り、 ”類” と付くので1種類とは違います。

フラノクマリン類とは?そして、代表的な2種類を知ろう!

フラノクマリンってなに?

これは完全にWikipediaなんかで調べるのが手っ取り早いので引用しますね。

フラノクマリンまたはフロクマリン(英: furanocoumarin, furocoumarin)類は、様々な植物によって産生される有機化合物の一種である。

~略~

フラノクマリンの化学構造は、フラン環とクマリンが縮環した構造をしている。

フラン環が様々な方法で縮環することによって、いくつかの異性体が生成する。

最も一般的な2つの母核構造はプソラレン (psoralen) およびアンゲリシン (angelicin) である。

これら2つの母核構造の誘導体は、それぞれ直線型 (linear) フラノクマリン、角度型 (angular) フラノクマリンと呼ばれる。

~略~

フラノクマリン類の基本骨格①プソラレン

フラノクマリン類の基本骨格①プソラレン

フラノクマリン類の基本骨格②アンゲリシン

フラノクマリン類の基本骨格②アンゲリシン

フラノクマリン – Wikipediaより引用・抜粋

クマリン類は生物学的効果を示すという事がポイントです☆本記事であれば、「薬の効果に影響を与えること」ですね。

それでは単刀直入に書いていきましょう。

グレープフルーツやその類似する柑橘類に含まれるフラノクマリン類で大事なのは2つです!

  1. ベルガモチン
  2. ジヒドロキシベルガモチン

これらが薬の効果に影響を与える原因物質の正体です。

PMID:93518979352575954879510859150111800341559233216685052

 

フラノクマリン類が薬の作用に影響を与えるメカニズム ~CYP3A4の阻害作用による効果の増強~

けいしゅけ

グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類のベルガモチンとジヒドロキシベルガモチン。

これらが薬の作用に影響を与えるメカニズムをカンタンに説明するで!

ベルガモチンとジヒドロキシベルガモチン、これらは僕たちの体のどの部分にどうやって作用することで薬の効果に影響を与えるのでしょうか?

Bailey DG 先生が1997年に発表した論文 2) に答えがありましたよね。

フラノクマリン類は「小腸」で「(薬の代謝に関わる)CYP3A4(っていう酵素)の働きを選択的に抑制する」

 PMID:7628179,7768070,9174684

これによって本来ならば、薬が体に吸収されて血液中に入り込むまでに小腸で一定量が代謝されてしまっていたのに、代謝する酵素(CYP3A4)が邪魔をされたことで必要以上に多くの薬の成分が体の中に取り込まれてしまうわけです!

小腸におけるCYP3A4の薬物代謝をグレープフルーツなど由来のフラノクマリン類が阻害する図

小腸におけるCYP3A4の薬物代謝をグレープフルーツなど由来のフラノクマリン類が阻害する図

タコちゅけ

(クソへたくそな絵でしゅ・・・)

先生、絵心ないでしゅね・・・。

けいしゅけ

うむ。

イメージする図を作ろうとしたけどうまくいかないから絵にしてみたわ。

ど下手くそで申し訳ないんやけど、言葉で伝えるよりも図解したかってん。

大事なのは、フラノクマリン類によるCYP3A4阻害作用って、血液中に入った薬が肝臓でのCYP3A4による代謝を受けにくくなるんじゃないって事や!

まとめを言うで!

小腸のCYP3A4によって代謝されて効果を失うはずの薬が、

フラノクマリン類によって小腸に発現しているCYP3A4が邪魔されて、

ほぼ全く代謝されずに血液中に突入してしまう。

その結果としていつも以上に多くの量の薬が血液中に入ってしまって効果が強く出過ぎてしまい、

結果として副作用も出やすくなってしまうってこっちゃねん!!

PMID:771529577680701110374911180034 ,15592332

フラノクマリン類のCYP3A4阻害作用によって効果が強まる影響を受ける薬の一覧

  • カルシウム拮抗薬
  • 抗白癬菌薬
  • マクロライド系抗生物質
  • シクロスポリン
  • トリアゾラム

よく見ますよね?こういうの。

でもね、

数が多くてとてもじゃないけど書ききれへんわ!!

ってことで、網羅しているサイトを紹介します。

SuperCYP

このリンクをクリックすればCYP3A4によって影響を受ける薬が網羅されています。

もちろん、他のCYPによる影響を受ける薬も検索可能!これは使うしかないで!!

 

グレープフルーツに含まれる薬の作用に影響を与える成分はフラノクマリン類だけじゃない!
リンゴやオレンジにも含まれる「フラボノイド」も薬の作用に影響するのだ!!

実は当初はグレープフルーツによる薬の効果への影響はフラボノイドは関係ないとされていました。

 

しかし、その後の研究でやはりフラボノイドが薬物相互作用に関係することがわかったんです!

PMID:280323622066453423264447231326641564037817112309

 

けいしゅけ

多くの論文を読み進めて行くと、どうやらフラボノイド類が有機アニオントランスポーターペプチド2B1(OATP2B1)に影響を与えることが分かってん

特にPMID:23132664のMajor active components in grapefruit, orange, and apple juices responsible for OATP2B1-mediated drug interactions.

という論文では以下のような文章が載っています。アブストラクトを引用します。

We aimed to explore the major active components in grapefruit juice (GFJ), orange juice (OJ), and apple juice (AJ) that are responsible for OATP2B1-mediated drug interactions, by means of in vitro studies using Xenopus oocytes expressing OATP2B1 with a typical OATP2B1 substrate, estrone-3-sulfate.

All three juices inhibited OATP2B1-mediated estrone-3-sulfate uptake with half-maximum inhibition (IC(50) ) values of 0.222% (GFJ), 0.807% (OJ), and 2.27% (AJ).

Eight major flavonoids (naringin, naringenin, hesperidin, hesperetin, phloridzin, phloretin, quercetin, and kaempferol) contained in the juices inhibited OATP2B1-mediated estrone-3-sulfate uptake with IC(50) values of 4.63, 49.2, 1.92, 67.6, 23.2, 1.31, 9.47, and 21.3 µM, respectively.

When the concentration-IC(50) ratios ([C]/IC(50) ) of these flavonoids in GFJ, OJ, and AJ were calculated, values of [C]/IC(50) ≥ 100 were obtained for naringin in GFJ and hesperidin in OJ.

No flavonoid in AJ showed a ratio higher than unity.

However, significant inhibition of OATP2B1 was observed with a mixture of phloridzin, phloretin, hesperidin, and quercetin at the concentrations present in AJ.

 

 

In conclusion, our results indicate that naringin and hesperidin are the major OATP2B1 inhibitors in GFJ and OJ,

respectively, whereas a combination of multiple components appears to be responsible for OATP2B1 inhibition by AJ.

 

 

ざっくり言えば、アップルジュースが最もOATP2B1を阻害する。原因となるフラボノイドは複数のフラボノイドの混合物である。

次に強くOATP2B1を阻害するのはオレンジジュースで、グレープフルーツジュースは阻害作用はこれらより弱かった。そして、オレンジジュースとグレープフルーツジュースは、ナリンギンとヘスペリジンというフラボノイドによってOATP2B1を阻害しているようである。

こんな感じでしょうか。

フラボノイドが薬の作用に影響を与えるメカニズムと影響を受ける薬「フェキソフェナジン」 ~OATP2B1の阻害による効果の減弱~

OATP2B1 (organic anion transporting polypeptide 2B1) っていう論文なんかを見るとすごくわかりやすく載っていますが、

 

腸に発現しているOATP2B1によって、フェキソフェナジンは血中に取り込まれます。(ただし、詳しいメカニズムは完全に解明されていない)

ひとまず、OATP2B1によって腸管から「アレグラ」という商品名でおなじみの抗アレルギー薬の成分、フェキソフェナジンは体に取り込まれます。

しかし、先ほどの導入部分で書いた通り、フラボノイドを含むフルーツジュース(アップルジュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース)によって

OATP2B1はその働きを邪魔されることがわかりました。

個人差はあるものの、効果は50%も落ちてしまったデータがあります。PMID: 11823753

 

フルーツジュースによって薬の効果に影響が出るかは個人差が大きい

タコちゅけ

先生、かなり詳しく説明していただいたおかげでだいぶわかったんでちゅけど、

フルーツジュース飲むのが嫌になりそうでちゅ!

薬の効果に影響がありすぎましゅよ~!!

けいしゅけ

タコちゅけ。

たしかに、薬の効果に影響を与えることをここまで熱心に聞いてくれたら心配になってまうやんな?

ある意味ではそれくらいに用心する気持ちを持つ事って大事や。それでええんとちゃうか?

ただな、この薬への影響ってめっちゃ個人差があるねん。

そやから、「いままでフルーツジュースと飲んでも大丈夫やったで!」って患者さんに出会う事もたっくさんあると思うわ。

一方で、「めちゃくちゃ具合が悪くなったことあるねんわぁ」って患者さんに出会う事もあると思う。

個人差があるからこそ、一人一人の患者さんにきちんと説明をしながら、今までの経験でジュースで薬を飲んで調子が悪くなったことはないですか?とかって聞くことが大事なんかも知れへんで?

タコちゅけ

わかりました。

ひとまず、フルーツジュースと薬の相互作用って意外とあるんでちゅね!

って事を勉強できましたし、個人差があるってこともわかり・・・あれ?個人差があるって根拠、教えてもらってないでちゅ!!

けいしゅけ

するどいなぁおいっ!!

わかった、説明するわ。

ここまでの説明で、グレープフルーツをはじめとしてフルーツジュースが薬の効果に影響を与えることはご理解いただけたと思います。

それでは最後の仕上げとして、そうした影響は実は個人差があるという話をしていきますね。タコちゅけ、抜かりないですねぇ。

ちなみに個人差があるのはOATPではなく、やはりCYPの方なんです。

PMID:106688581022377616685052

あたりを眺めてみましょう。薬の効果の出方は個人間でメッチャクチャ差が激しいとの結論が得られています。

一方で、現在は販売中止になっているテルフェナジンという薬に関しては例外的に過去に副作用が強く出たことによる死亡例が報告されているものの、他の薬について効果が出過ぎたことによる健康被害の例が示された論文は見当たらないんです。(もしあればご指摘をいただけると幸いです。)

なので、あまり過敏になりすぎないこともまた、大事なのかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回の記事ではグレープフルーツに関するギモンを薬剤師として全力で答えてみよう!と思って書いてみました。

おさらいすると、

  1. グレープフルーツジュースは250mL1本で薬の効果に影響を与える
  2. ザボン=ブンタン、バンペイユ(晩白柚)=ポメロ、キヌガワ(絹皮)、ハッサク、ライム、スウィーティー=オロブランコ、ダイダイ =ビターオレンジ、夏みかん、セビリアオレンジ
    も薬の作用に影響を与えるから要注意!
  3. 相互作用の原因はフラノクマリン類によるCYP3A4阻害作用による、薬の効果が強くなること。
  4. CYP3A4阻害作用を受けるくすりの一覧はSuperCYPをチェック!
  5. フラボノイドによっても薬の効果は影響を受ける。具体的にはフェキソフェナジンがこれに当たる。アップルジュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュースによって効果が弱くなってしまうので注意!!・・・影響するのはOATP2B1
  6. これらの薬の作用への影響は個人差が非常に大きいので、注意する必要はあるものの、過敏になりすぎないこともまた重要である

こういった内容でしたね。

意外とグレープフルーツだけでも語れるもんです。今回の記事、1万文字を越えちゃってますからね(笑)

長くてごめんなさい。

しかし、これを読んでめっちゃ参考になったで!!って方はSNSなんかで拡散してやってください☆よろしくお願いします🎵

けいしゅけ

今回の記事はいかがでしたか? アナタのお役に立てていれば幸いです!

もし良ければコメント欄から記事を読んだ感想や、ご意見、ご質問など寄せて下さい☆

待ってます!!

3 Comments

ゆう

けいしゅけ先生、初めまして、Twitterではお世話になっております。ユウナです。

素朴な疑問なんですが
高血圧に使われるCa拮抗薬の中で、ヘルベッサー、アムロジン、ノルバスクは、グレープフルーツジュースに影響されないと言われていますが、何故なんでしょうか?

返信する
けいしゅけ けいしゅけ

ユウナさん
コメントありがとうございます!メッチャうれしいです!!!
そして・・・鋭いっっっ!!!!
実は僕もこの疑問、めっっっっっちゃ解明したくってPubMed検索をしまくっているのですが、
答えが見つからないんです(´;ω;`)ウウウ。
探し方がヘタクソなのかもしれないので、じっくり探していきますね☆もし見つかった際にはTwitterでお知らせいたします

返信する

けいしゅけはアナタのコメントを待ってます!書いてもらうと喜びます☆質問も大歓迎!真摯にお答えいたします!