グレープフルーツジュースと薬を一緒に飲むとなぜダメなの?

グレープフルーツと薬の効果の関係を説明する記事

薬の説明書で疑問に思うこと

  • 薬の説明書を見ていたらグレープフルーツジュースで薬を飲んではダメと書いているけど、なんで??
  • グレープフルーツを食べた後に薬を飲んだら効果に影響がでるって本当?副作用が出るの??
  • 血圧の薬とグレープフルーツは相性が悪いと聞いた。ほかにも相性の悪い組み合わせはあるのかな?
  • もしグレープフルーツを食べるなら、薬を飲むまでに何時間あけたらいい?ジュースの場合も同じなの?

  • グレープフルーツ以外で、薬の効果に影響する柑橘系の果物はありますか??オレンジジュースはいいですか?

グレープフルーツジュースってそんなにアカンの?

そんな疑問を抱いたことがありませんか?

今回の記事では、グレープフルーツ(ジュース)と薬の相互作用(飲み合わせによる効果の影響)についてメチャクチャ詳しく書いてみます。論文の情報をベースに書いていくので、内容は確かなものになっておりまっせ☆

トンデモ医療にならないためにもしっかりと根拠となる論文などを文末にまとめておきますので、興味があれば読んでいただけるようにしています!

少しでもあなたのお役に立てる情報になればメッチャうれしいです☆ほんじゃ、いってみよーぅ!!!

グレープフルーツと薬の相互作用について浅く説明しましょう

誰でも書ける説明は以下の通り

薬の説明書きに「グレープフルーツジュース」との飲み合わせに注意!って書いてるのはなぜか?それは…

  • グレープフルーツは薬と相互作用(飲み合わせによる効果に影響すること)を起こすから
  • それは薬が体の中で分解されず、濃度が下がらないことで効き過ぎるからです
  • 薬によっては、体の中に取り込まれにくくなってしまって効果が十分に出ないことが有り得ます
  • ちなみに原因物質はフラノクマリン類です。フラボノイドとちゃうで☆

おしまい。

よくある説明です。ひょっとしたら、これで充分やなって感じるかも知れません。

けれども僕は個人的には全く納得いかないんです。

けいしゅけ

こんな説明、ちっとも面白くないんじゃ!だいたい詳しい理由が書かれてないやないか!!

薬の効果が良くなるとの悪くなるのが書かれてて意味プーじゃ!!

・・・浅い説明だとこんな風にツッコミたくなるから。

僕なら、ここまで説明したい!!

  • なぜグレープフルーツなのか?そもそも、どうやって発見したのさ??
  • 「グレープフルーツ」がどういうメカニズムで薬の効果に影響を及ぼすねん?
  • ほかの柑橘系ってどないやねん?(あるならリスト欲しいわっ!!)
  • オレンジジュースとかリンゴジュースは大丈夫なん?(気になるっ!)
  • グレープフルーツジュースを飲んでから何時間したら薬飲めるの?
けいしゅけ

薬剤師として、ガチな説明をしてみようと思います!!

「グレープフルーツ」が薬の作用に影響がある!メカニズム発見のストーリー

歴史の勉強みたいでイヤかも知れへんけど、僕はまず思ったんですよね。「だれが発見してん?すごすぎるやろ!!」って。

興味が湧いたことは調べたい…。ちょっと調べてみました。

「グレープフルーツジュース」がどうも薬の効果に影響してるっぽい・・・Bailey DGという発見者がいた!

タコちゅけ

先生、そう言えば気になってたことがあるんでちゅ。

薬の説明書に書かれている一緒に飲んだらダメなもの「グレープフルーツジュース」ってありましゅよね?

なんでジュースなんでちゅか??

あと…。リンゴでも、マンゴーでもなく、なぜにグレープフルーツなのかが全く分からないでしゅ!

・・・って、考えすぎでちゅね☆根拠なんてあるわけないでちゅよねぇ~

けいしゅけ

あるで☆

飲み合わせで薬の効果に影響が出ることを明らかにした論文があるねん。これ、けっこうおもろいから知っておくといいかもっ!!

1989年のこと…。

「フェロジピン」という血圧を下げる薬(Ca拮抗薬)と「アルコール(エタノール)」の相互作用を評価するために行われた試験 1) があったのです。

 

この試験で得られた結果はおもしろいものでした。

 

アルコール(エタノール)自体ではなく、アルコール(エタノール)に味付けとして添加したグレープフルーツジュースによってフェロジピンの効果が増強されたっぽい!!!

 

1) Ethanol enhances the hemodynamic effects of felodipine. Clin Invest Med。1989 Dec; 12(6):357-62 PMID:2612087

タコちゅけ

な、なんでちゅってっ!? そ、それからどうなったんでしゅか??

この論文の著者 Bailey DG 先生はグレープフルーツについて薬の効果への影響を追い続けます。追いかけること8年…。

1997年、ついに新たな発表 2)をするのです。

グレープフルーツジュースが経口フェロジピン動態に及ぼす作用(効果が増強する)のメカニズムを明らかにした論文を!!

2) Grapefruit juice increases felodipine oral availability in humans by decreasing intestinal CYP3A protein expression. J Clin Invest. 1997 May 15;99(10):2545-53. PMID:9153299

タコちゅけ

キターーーーーーーーーーッ!!!!

そのメカニズムとは、

「小腸におけるCYP3A4の選択的ダウンレギュレーション(下方制御・下方調節)である」

というものだったのです。

タコちゅけ

ナンノコッチャーーーーっ!!??


グレープフルーツは小腸でCYP3A4を選択的にダウンレギュレーションする・・・どう言う事??

タコちゅけが意味プー太郎になりました。プチ解説を入れましょう。

CYP3A4って何ですか?

「CYP3A4」・・・。いきなり意味の分からない言葉が出てきました。何でしょうか?これは。

これを理解するには、3つのことを知るとちょっとわかった感じになれます。

  • 「CYP」とは、[ Cytochrome P450 = シトクロム P450 ] と呼ばれる酵素の総称の事
  • CYP」は肝臓に多く存在していて、薬の代謝を行っている。ちなみに、小腸の細胞にもある。
  • 3A4」とは、CYPの種類を意味してます。他に「1A1」「1A2」「2A6」「2B6」「2C8」「2C9」「2C19」「2D6」「2E1」「3A4」「3A5」などがあるんです。(多いですよね💦)

要するに、CYPって書いてあったら「ああ、薬の代謝に関わる酵素の事」やんね?くらいに思ってたらOKです☆

では、読み解いていきましょう。

Bailey DG 先生が導き出した結果:『小腸におけるCYP3A4の選択的ダウンレギュレーション(下方制御・下方調節)であるをカンタンに言うと、どうなるの?

小腸で(薬の代謝に関わる)CYP3A4(っていう酵素)の働きを選択的に抑制することってこと!

タコちゅけ

スッキリでちゅ!!


3 COMMENTS

ゆう

けいしゅけ先生、初めまして、Twitterではお世話になっております。ユウナです。

素朴な疑問なんですが
高血圧に使われるCa拮抗薬の中で、ヘルベッサー、アムロジン、ノルバスクは、グレープフルーツジュースに影響されないと言われていますが、何故なんでしょうか?

返信する
けいしゅけ(神田佳典) けいしゅけ

ユウナさん
コメントありがとうございます!メッチャうれしいです!!!
そして・・・鋭いっっっ!!!!
実は僕もこの疑問、めっっっっっちゃ解明したくってPubMed検索をしまくっているのですが、
答えが見つからないんです(´;ω;`)ウウウ。
探し方がヘタクソなのかもしれないので、じっくり探していきますね☆もし見つかった際にはTwitterでお知らせいたします

返信する
通りすがりPh

バイオアベイラビリティが関係してるかと思います!

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